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ウォルフラム[エッシェンバハの] Wolfram von Eschenbach

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世界大百科事典 第2版の解説

ウォルフラム[エッシェンバハの]【Wolfram von Eschenbach】

1170?‐1220か30
ドイツ中世盛期の代表的な宮廷叙事詩人。中部フランケンの小都市アンスバハに近いエッシェンバハ(現,ウォルフラムス・エッシェンバハ)の貧しい家人(ミニステリアーレ)の家に生まれた。領主の恩顧を求めて諸国を遍歴し,学芸のパトロンとして多くの詩人を集めていたチューリンゲン方伯ヘルマンの宮廷にも逗留した。この宮廷でウォルフラムの活躍するいわゆる〈ワルトブルクの歌合戦〉は後代詩人の創作であるが,おそらくウォルフラムと中世最大の抒情詩人ワルターフォン・デル・フォーゲルワイデとの出会いはあったであろう。

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All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

世界大百科事典内のウォルフラム[エッシェンバハの]の言及

【キリスト教文学】より

…中でも,フランチェスコの特異な人柄,その清貧の教えはその言行を録した《完全の鑑》に現れ,ことにイタリア語をもってした《太陽の歌》の〈いと高く,全能にまし善なる主よ〉は,中世を通じて最も浄(きよ)らかな歌の一つである。国民文学は,その傾向上,世俗文学に流れやすいが,それでも中には〈武勲詩〉中の《アミとアミール》の物語,エッシェンバハのウォルフラムの聖杯探求の物語《パルツィファル》,ことに同じく13世紀初めころアウエのハルトマンの清純な愛と奇跡の物語《哀れなハインリヒ》は,高揚した宗教的雰囲気に包まれている。また〈武勲詩〉中の傑作である《ローランの歌》(11~12世紀初め)も十字軍の理想を掲げ,教会の宣伝である点において,すぐれて宗教的な作品といえよう。…

【ゴットフリート】より

…未完の理由は彼の死とも,詩作上の行詰りとも言われる。彼が作中で暗にウォルフラムのことを〈奇妙な物語の創作者〉などと嘲笑したのに対して,ウォルフラムが《ウィレハルム》の中で〈パルチバルをけなして自分の物語を引き立たせようとする者が多い〉と応酬した話は有名である。ゴットフリートはシュタイナハBligger von Steinachとアウエのハルトマンを詩作上の典範としているが,特に後者の詩文を〈水晶のような言葉〉と賛美している。…

【ワルトブルクの歌合戦】より

…中世後期以来,年代記,聖人伝等に語り継がれ,グリム兄弟の《ドイツ伝説集》にも収録される。R.ワーグナーの楽劇《タンホイザー》によって一般に知られるが,伝説の原型は,ウォルフラムを崇拝する亜流詩人たちによって13世紀中ごろないし後半に作られたと推定される中世ドイツ語の論争詩に由来する。チューリンゲン方伯ヘルマンHermann von Thüringenをたたえる詩人たち(ウォルフラム,ワルター・フォン・デル・フォーゲルワイデ,ラインマルReinmar von Zweter,ビテロルフBiterolf,書記)を相手に,ハインリヒ・フォン・オフターディンゲンがひとりオーストリア公レオポルトを称賛して敗れる前編を〈君主賛美〉,クリングゾルKlingsorのかける宗教上のなぞをウォルフラムが次々と解いて勝利を収める後編を〈なぞかけ〉,両者を合わせて〈ワルトブルクの歌合戦〉と呼ぶが,これは19世紀以降に研究の便宜上つけられた表題である。…

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