ウロコムシ(英語表記)Polynoidae; scale-worm

  • うろこむし / 鱗虫

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

環形動物門多毛綱遊在目ウロコムシ科に属する種類の総称。体長3~5cm。体は背腹に扁平で,背面両側にはが対をなして (12,15,18,40~50対など) 並んでいる。鱗の表面は,平滑なもの,いろいろな形の突起物をもったものなどさまざまである。だいたい潮間帯の石の下などにすんでいるが,ヒトデ類やウミユリ類の体の表面について共生するものや,フサゴカイ (多毛類) のの中で共生するものもある。マダラウロコムシ Harmothoë imbricataは,体表と鱗の間にをつけて保護する性質がある。日本に 45種がすんでいる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

環形動物門多毛綱遊在目ウロコムシ科Polynoidaeの海産動物の総称。ウロコムシ類は体が扁平(へんぺい)で、背中の両側に鱗(うろこ)が対(つい)をなして並び、部分的に、または完全に背面が鱗で覆われている。また、種類によって鱗の数が12対、15対、18対、40~50対などと異なり、また鱗の表面が平滑なもの、大きな三角錐(すい)の突起が多数並んでいるものなどさまざまである。マダラウロコムシHarmotho imbricataでは、春の生殖時期になると鱗の下面に卵をつけて保護している。一般に体長は4~5センチメートルであるが、ナガウロコムシLepidasthenia longissimaでは10センチメートル以上になる。体の両側にあるいぼ足はよく発達していて剛毛も太く、水中での歩行が巧みである。海岸の石の下などにすんでいるものが多いが、カクレウロコムシArctono vittataはサルアワビやヨメガカサガイなどの外套腔(がいとうこう)に共生し、またヒトデやウミユリと共生するもの、ほかの多毛類のフサゴカイの管の中にすむものなどがある。とくに有用な種類はないが、底魚であるカレイの胃の中からみいだされた例もあるので、魚の天然餌料(じりょう)になっているものと考えられる。[今島 実]

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