コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

多毛類 たもうるい Polychaeta

5件 の用語解説(多毛類の意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

多毛類
たもうるい
Polychaeta

環形動物門多毛綱に属する動物の総称。体は一般に細長く,一様な多くの体節に分れる。頭部 (口前葉) には感触手,副感触手や眼点などがよく発達し,ときには副感触手が分枝して鰓冠になっているものもある。

本文は出典元の記述の一部を掲載しています。

出典|ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典
Copyright (c) 2014 Britannica Japan Co., Ltd. All rights reserved.
それぞれの記述は執筆時点でのもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

デジタル大辞泉の解説

たもう‐るい【多毛類】

多毛綱の環形動物の総称。体は細長く、頭部には触手眼点があり、胴には剛毛をもった多数のいぼ足がある。多くは海産。天然飼料として重要。ゴカイケヤリムシなど。

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

たもうるい【多毛類 Polychaeta】

環形動物門の1綱で,環形動物中,もっとも種類が多い。いわゆるゴカイイラスト),エラコイワムシなどの仲間である。ほとんどが海産で,ごく少数のものが淡水にもすんでいる。潮間帯から約1万mの深海底まで分布し,砂れきや泥中で自由生活するもの,自身で管をつくってその中にすむもの,または一生の間浮遊生活するものなど多様な生態をもっている。現在,世界で約8000種,日本では60科,850種以上がすんでいる。 体は一般に細長くて多くの体節からなっており,各体節ごとに内部もしきられている。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

たもうるい【多毛類】

多毛綱の環形動物の総称。体は多くの体節に分かれ、各体節にいぼ足があり剛毛が生える。体長は5ミリメートルから1メートル 以上にもなる種があるが、多くは2~20センチメートル。大部分が海産。ゴカイ・イソメ・イワムシなど。魚の釣り餌にする。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

多毛類
たもうるい

環形動物門の一綱Polychaetaを構成する動物群。環形動物のなかでもっとも大きい基本群である。多毛類の一部が淡水中や陸上にあがって貧毛類(ミミズ)となり、貧毛類のうち、あるものが34体節をもったヒル類になったと考えられている。
 多毛類の体は多くの体節に分かれ、おのおのの節にはいぼ足があり、これに数本から数十本の剛毛が生えているところからこの名がある。多毛類は大部分が海産で、石の下、海藻の根元、砂や泥の中に管をつくってその中で生活するもの、また一生プランクトンとして海中を漂っているものなど生活様式は多様である。大部分の種類は体長が2~20センチメートルであるが、小形のものでは5ミリメートルぐらい、大きなものではイソメ科の1メートル以上に達するものもある。現在、世界では約6000種、日本では約800種が知られている。[今島 実]

形態

頭部には感触手、副感触手、目があるが種類によって形も異なり、またその機能にも著しい差異がみられる。頭部から胴部が続き、体の末端までほぼ同じ形の体節が連続しているものと、胴が胸部と腹部の二つに分かれ、それぞれ異なった形の体節からなっているものがある。前者を遊在類、後者を定在類と区別しており、定在類の大部分は管をつくってその中で生活している。いぼ足の形も種類によってさまざまであるが、いずれもキチン質の剛毛束をもち、これをいぼ足から出したり引っ込めたりして移動する際に役だてる。また、ある種類では、いぼ足にえらがあって酸素や二酸化炭素の交換を助けているが、えらをもたないいぼ足では、毛細血管が網の目のように張り巡らされている。背行血管から側血管に移った血液は体壁やいぼ足の毛細血管を通るときに酸素を取り入れ腹行血管に入る。血液は背行血管では前方に、腹行血管では後方に流れる。血液にはヘモグロビンが含まれているので赤い色をしているが、種類によってはクロロクルオリンを含んで緑色をしているものもある。[今島 実]

生理・生態

消化管は口、咽頭(いんとう)、食道、腸、肛門(こうもん)と体の真ん中を縦に通っている。口の構造と頭部の付属器官によって食物の種類が違っていて、肉食のもの、泥を食べてその中の有機物を消化吸収するもの、プランクトンをとらえるものなどがあり、ゴカイやイソメの類では大きな鎌(かま)形の歯があって、これで食物を挟んでまる飲みにする。ウロコムシ類では共生するものが多く、カイメン、ウニ、ヒトデの体表で生活している。発光する種類があり、ツバサゴカイや浮遊性のオヨギゴカイはよく知られた例であるが、最近シリス科のOdontosyllis属の種類が富山湾魚津(うおづ)の海岸で発光することが報告された。[今島 実]

生殖

一般に雌雄異体であるが、外形的な差はほとんどみられない。しかし、ゴカイやイソメの類は生殖の時期になると体形が変化して水中を泳ぐのに都合のよい生殖型になり、雌と雄がそれぞれ泳ぎながら卵あるいは精子を放出し、受精が行われる。バチとかパロロというのはこの生殖型をいう。また、クロムシやギボシイソメのように、ゼラチン質の袋の中に卵を保護して砂泥上や海藻に産み付けるものもある。一方、体から新しい個体を生じ、やがては親から離れていく無性生殖も行われる。[今島 実]

利用

多毛類のうちのゴカイ類、イソメ類など約20種類ほどは、魚の釣り餌(え)として古くから利用されている。近年、釣り人口の急増のため、韓国、中国、フィリピンなどから輸入するほか、高知県や愛媛県ではイソゴカイの養殖が盛んに行われている。[今島 実]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

多毛類の関連キーワード環形動物体節動物軟体動物有爪動物線形動物蠕形動物動物界環形動物門ドロムシ(環形動物)ヒラムシ(環形動物)

今日のキーワード

災害派遣

天災地変その他の災害に際して,人命または財産の保護のために行なわれる自衛隊の派遣。災害出動ともいう。都道府県知事などの要請に基づいて,防衛大臣が派遣することを原則とするが,特に緊急を要する場合,要請を...

続きを読む

コトバンク for iPhone

多毛類の関連情報