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エコキュート えこきゅーと

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

エコキュート
えこきゅーと

空気中の熱を利用した給湯システムの愛称。正式名称自然冷媒ヒートポンプ給湯機。エコキュートのエコは、エコロジーとエコノミーをかけて経済的で環境に優しいという意味を表わし、キュートは給湯をもじった造語である。関西電力の登録商標であるが、各電力会社や給湯器メーカーも使用している。エコキュートは、10MPa(メガパスカル)程度の高圧状態で約100℃の高温になるという、二酸化炭素の自然冷媒としての特性を利用して水を湧かす装置で、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットで構成されている。ヒートポンプユニットでは、空気から集めた熱を空気熱交換器によって自然冷媒の二酸化炭素に伝えた後、この冷媒を圧縮して高圧、高温状態とし、得られた熱を水加熱用の熱交換器を介して水に伝える。これにより、最高90℃ほどになった熱湯を貯湯ユニットに移し、従来の電気温水器と同様の方法で蓄える。おもに二酸化炭素の圧縮や貯湯の保温に電力を利用するが、水を加熱するための熱エネルギーの多くは、空気の熱と冷媒の温度変化によって得られるため、給湯のエネルギー効率が高い。さらに従来の燃焼型給湯器と比較して、二酸化炭素の排出を半分近くに減少できるという利点がある。
 エコキュートは、ノルウェーの研究機関シンテフエナジーが特許をもつ二酸化炭素の圧縮に関する基礎技術をもとに、日本の電力会社とデンソーやダイキン工業などのメーカーが共同開発し、家庭用給湯器として2001年(平成13)に製品化した。その後、床暖房などもできる高機能型やマンション向けの省スペース型などが製品化され、設置台数は2013年10月末に400万台を超えた。
 2014年12月、消費者庁の消費者安全調査委員会は、隣家などのエコキュートから出る低周波音が、不眠や頭痛などの健康症状の発生原因になる可能性があることを指摘した。低周波音による健康被害については不明な点が多く、根本的な対策はむずかしい。同委員会は経済産業省、環境省、消費者庁、公害等調整委員会に対策を求めており、低周波音による影響の目安となる明確な参照値を示すことなどの対策が検討されている。[編集部]

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

エコキュート

空気中の熱を集めて使う「ヒートポンプ」で湯を沸かす、省エネ型の電気給湯器の愛称。家庭向けの累計出荷台数は昨年500万台を超えた。国の消費者安全調査委員会は2014年、エコキュートの運転音で不眠などになった事例を調査し、低周波音が症状の発生に関与している可能性を指摘。消費者庁は昨年「設置者は、健康症状の可能性について理解し、低減する努力が求められる」との見解を出した。

(2017-06-13 朝日新聞 朝刊 和歌山全県・1地方)

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電気・電力用語の解説

エコキュート

エコキュートは環境問題を考えて開発されたヒートポンプ式の家庭用給湯システムのことです。エコキュートの「エコ」とはエコロジーやエコノミーのエコで、地球にやさしいとか、経済的とかいう意味。「キュート」とは給湯(きゅうとう)をもじったもの。
もちろん、ヒートポンプの冷媒(れいばい)はフロンではない自然冷媒です。電気温水器は電熱ヒーターを使いますが、エコキュートはヒートポンプ式なので、使用する電力の約3倍の熱エネルギーをつくり出します。しかも、割安な深夜電力を使うことができるので、これまでのヒーター式より約30%ほどエネルギーが節減できます。運転中のCO2の排出量も約50%減の給湯システムです。

出典|東京電力ホームページ電気・電力用語について | 情報

リフォーム用語集の解説

エコキュート

空気の熱によって湯を沸かす給湯システムの名称。ヒートポンプで空気中の熱を集めるため、高効率である。従来の燃焼式給湯器と比較し、約30%の省エネルギー効果があり、それと共に排出するCO2を約50%削減している。また、フロン系冷媒を使わないため、地球環境への負荷を低減している。しかし、1日分のお湯を深夜に沸かして貯湯するので、大きなタンクが必要で、使い切ってしまうと水しか出なくなるのが欠点

出典|リフォーム ホームプロリフォーム用語集について | 情報

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