エシャロット(読み)えしゃろっと(英語表記)échalote フランス語

デジタル大辞泉 「エシャロット」の意味・読み・例文・類語

エシャロット(〈フランス〉échalote)

ヒガンバナ科ネギ属の多年草ニンニクラッキョウ近縁西洋野菜鱗茎りんけい香草として用いる。シャロット
ラッキョウを生食用に土寄せし、軟白栽培したもの。
[補説]2日本での俗称。

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精選版 日本国語大辞典 「エシャロット」の意味・読み・例文・類語

エシャロット

〘名〙 (échalote) ユリ科の多年草。タマネギ栽培品種鱗茎は長さ三センチメートルほど。外皮赤褐色で、中は数球に分球している。葉は円筒形で細長く、長さ二〇センチメートル内外、直径五ミリメートルになる。日本でエシャロットと称して市場で売られているものの多くは、軟白したラッキョウ。鱗茎をサラダなどにして生食したり、ピクルスにする。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「エシャロット」の意味・わかりやすい解説

エシャロット
えしゃろっと
échalote フランス語
[学] Allium cepa L.
Allium ascalonicum L.

ユリ科(APG分類:ヒガンバナ科)の多年草。英名はシャロット。タマネギの一系統で、鱗茎(りんけい)は長さ約3センチメートルと小さく、外皮は赤褐色、中は数球に分球している。葉は円筒形で細く、径5ミリメートル、長さ15~30センチメートル。開花はまれで、夏にタマネギに似た花茎を出し、白い花をつけるが、結実せず、地上部は枯れて夏期は休眠する。秋に分球して植え付けると冬には葉や若球全体を収穫できる。成熟した鱗茎を収穫する場合は、翌年の5月すぎとなる。日本でエシャロット(エシャレット)と称して売られているものは、ほとんどがエシャロットと同属のラッキョウを軟白したものである。

[星川清親 2019年1月21日]

 ベルギー・エシャロットともよばれ、香辛料としてフランス料理によく使われる。オニオンガーリックと同じような強い刺激臭をもち、その鱗茎(りんけい)をすりおろしたり、細かく刻んでポタージュグレービーソース、ホワイトシチューなどの香味づけに用いる。若葉も柔らかく香味野菜としてサラダにも使う。

[齋藤 浩 2019年1月21日]


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百科事典マイペディア 「エシャロット」の意味・わかりやすい解説

エシャロット

日本の市場で出回っているエシャロットはラッキョウの株元に土寄せをして軟白したもので,直径1cmくらいの鱗茎を食用にする。強い生ネギの香味をもつ。みじん切りにしてサラダ,ソースなどに加える。そのまま味噌などをつけて食べてもよい。ヨーロッパで栽培されているシャロット(仏名エシャロット)とは別種である。

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改訂新版 世界大百科事典 「エシャロット」の意味・わかりやすい解説

エシャロット
eschalot

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栄養・生化学辞典 「エシャロット」の解説

エシャロット

 [Allium ascalonicum].ユリ目ユリ科ネギ属の多年草.

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世界大百科事典(旧版)内のエシャロットの言及

【シャロット】より

…ピクルス,ステーキなどの薬味,カレーのスパイスなどに使われる。日本の市場で〈エシャロット〉として出回っているものはラッキョウを若採りしたものの商品名で,本種とはまったく異なるものである。【平岡 達也】。…

【ラッキョウ(辣韭)】より

…おもな品種はラクダ,玉ラッキョウ,八ツ房など。日本の市場でエシャロットといわれているものは通常ラッキョウである。全国的に栽培されているが,関東や北陸での栽培が多い。…

※「エシャロット」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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