オストラシズム(英語表記)ostracism; ostrakismos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「オストラシズム」の解説

オストラシズム
ostracism; ostrakismos

陶片追放と訳される。古代ギリシアの政治制度。類似の制度はアルゴス,シラクサにもあったが,アテネのそれが特に有名。僭主の出現を防ぐため,特に有力すぎて国家に有害と思われる政治家を市民の秘密投追放する制度で,クレイステネスによって創設された。この法の適用が決定されると,市民は陶片 (オストラコン) に追放すべき者の名を刻み,アゴラ (広場) で投票した。法を適用された者は 10年間アテネから追放されたが,市民権や財産を失うことはなかった。この制度はのちに政争の具と化し,前 417年を最後に行われなくなった。

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旺文社世界史事典 三訂版「オストラシズム」の解説

オストラシズム
Ostrakismos

古代ギリシアにおける,僭主の出現防止のための市民による投票制度。「陶片追放」と訳す
アテネでペイシストラトスの僭主政治が倒れてのち,クレイステネスにより前508年ごろ制定され,前487年に初めて実施された。僭主になるおそれのある人の名を「陶片」(オストラコン)に書いて投票し,最多数の指名者(全投票数が6000票以上の場合に発効)は10年間国外に追放された。のちに乱用されたため,前415年アルキビアデス(政治家・軍人)の追放を最後に実施されなくなった。

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精選版 日本国語大辞典「オストラシズム」の解説

オストラシズム

〘名〙 (ostracism) 古代ギリシアのアテネで行なわれた僭主(せんしゅ)の出現を防ぐための市民投票。危険人物の名を陶片に記入して秘密投票し、六〇〇〇票を超えた者は一〇年間の国外追放とした。紀元前四八七年初めて施行されたが、のちには政争に悪用された。陶片追放。オストラキスモス

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デジタル大辞泉「オストラシズム」の解説

オストラシズム(ostracism)

紀元前5世紀、古代ギリシャで行われた僭主せんしゅ出現防止のための市民投票。僭主の可能性のある者の名を陶片(オストラコン)に書いて投票したためこの名がある。票が一定数に達すると、指名された者は10年間追放された。陶片追放。オストラキスモス。
[補説]もと「貝殻追放」と訳された。

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日本大百科全書(ニッポニカ)「オストラシズム」の解説

オストラシズム
おすとらしずむ
ostracism

紀元前5世紀にアテネなどで行われた「陶片追放」を意味する英語。ギリシア語ではオストラキスモスという。

[編集部]

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