オットレ石(読み)オットレせき(その他表記)ottrelite

最新 地学事典 「オットレ石」の解説

オットレせき
オットレ石

ottrélite

化学組成(Mn2+, Fe2+, Mg)2Al4Si2O10OH4鉱物単斜晶系,空間群C2/c, 格子定数a0.9505nm,b0.5484,c1.8214,β101°46′,単位格子中4分子含む。三斜晶系のポリタイプが報告されている。黄緑色ガラス光沢,板状結晶をなす。硬度6~7,劈開{001}に完全,比重3.52。光学的二軸性正,2V60°~70°。屈折率α1.709,β1.712,γ1.716。ベルギー,Stavelot山塊で泥岩を切る石英脈中に産する。従来この鉱物名はフランスのOttrezで記載されたものに与えられたものであったが,これは実際にはクロリトイドでMn2に富む変種ということで,一時鉱物名としてその立場を抹消された。しかし1978年ベルギーのA.-M.Fransoletによって,上記産地のものがモル比にしてMn2を最も多く含むことが判明,別の種名を与えずにもとの鉱物名の復活となった。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「オットレ石」の意味・わかりやすい解説

オットレ石
おっとれせき
ottrelite

クロリトイド(硬緑泥石)と同型の鉱物。2価の金属イオンうちマンガンがもっとも卓越するものをこの名でよぶ。クロリトイドに比べると産出はきわめてまれである。かつて日本の変成岩からの産出が報告されたことがあるが、化学分析値からはクロリトイドに同定される。原産地のベルギー、オットレOttrezでは、粘板岩を切る石英脈の縁(ふち)に葉片状の結晶として産する。名称は原産地にちなむ。

松原 聰]


オットレ石(データノート)
おっとれせきでーたのーと

オットレ石
 英名    ottrelite
 化学式   (Mn,Fe2+,Mg)2Al4Si2O10(OH)4
 少量成分  Fe3+,Ca
 結晶系   単斜,三斜
 硬度    6~7
 比重    3.6
 色     灰緑
 光沢    ガラス
 条痕    白
 劈開    一方向に完全
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「オットレ石」の意味・わかりやすい解説

オットレ石
オットレせき
ottrelite

オットレライトともいう。マンガンに富む硬緑泥石類似の鉱物でクロリトイド族 (Fe,Mn,Mg)Al2SiO5(OH)2 の一種。緑灰色ないし黒色の六角板状結晶で千枚岩中に産する。比重 3.3,硬度6~7。

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