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オレステイア三部作 オレステイアさんぶさく

百科事典マイペディアの解説

オレステイア三部作【オレステイアさんぶさく】

アイスキュロスの晩年の作。3編が完全に残る唯一の三部作で,総称して〈Oresteia〉。《アガメムノン》《供養する女たち》《慈みの女神たち》。名はオレステスに由来する。
→関連項目アガメムノンギリシア悲劇

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世界大百科事典 第2版の解説

オレステイアさんぶさく【オレステイア三部作 Oresteia】

ギリシアの悲劇詩人アイスキュロスの晩年の作品(前458)で,《アガメムノン》《供養する女たち》《慈みの女神たち》の3編が完全に残っている唯一の三部作。作者は三部作という構成によって,数世代にわたり神と人とがかかわり合う壮大な悲劇の舞台を作り出した。この劇は素材をトロイア伝説から取り,オレステスによる父の仇討のための母殺しというテーマを取り上げている。アトレウスの一族の血で血を洗う復讐劇に正義の観点から光を当て,その部族社会的な近親者の手による報復の掟から脱却して,市民社会にふさわしい新しい倫理と解決方法を模索する。

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世界大百科事典内のオレステイア三部作の言及

【アイスキュロス】より

…隠喩と難解な形容を用いる彼の文体は,喜劇詩人アリストファネスによって揶揄(やゆ)されはしたが,死後アテナイの民会は彼の功績をたたえて,その劇を上演しようとする者にはコロスが提供される旨の決議をした。
[作品]
 現存の作品はすべて悲劇3編にサテュロス劇を加えて四部作を構成していたが,〈オレステイア三部作〉以外には各一部しか残っていない。《ペルシア人》(前472)はギリシア悲劇の中でも数少ない同時代史を扱ったものであり,これはフリュニコスの《フェニキアの女たち》(前476ころ)をモデルにしているといわれる。…

【アガメムノン】より

…その10年後,トロイアを陥落せしめ,所期の目的を遂げた彼は,みずからの婢妾としてトロイア王女カッサンドラを伴い,故国に凱旋したが,妃とその情人アイギストスに殺された。彼を主要な登場人物とする文学作品では,トロイア戦争中の彼とギリシア軍最大の英雄アキレウスとの争いを語るホメロスの叙事詩《イーリアス》,エウリピデスの《アウリスのイフィゲネイア》,アガメムノンの殺害とその子女オレステス,エレクトラによる仇討を描いたアイスキュロスの〈オレステイア三部作〉等の悲劇が名高い。【水谷 智洋】。…

【エリニュス】より

…彼女たちは,普通,有翼で,頭髪は蛇,手に松明(たいまつ)を持って罪人を追い,これを狂わしめると考えられ,その憂き目にあった人間として,いずれも母親を殺したアルクマイオン,オレステスが有名。アイスキュロスの悲劇〈オレステイア三部作〉の第3部《エウメニデス》で彼女たちがコロスとして舞台に登場したとき,気絶あるいは流産した女性の観客があったと伝えられる。彼女たちの数は最初は不定であったが,のちにアレクトAlēktō,メガイラMegaira,ティシフォネTisiphonēの3姉妹に限定された。…

【オレステス】より

…成人後,父の仇を報ぜよとのアポロンの神託をうけた彼は,生涯の友となったピュラデスと故国に帰り,母とその情人を討った。しかし,アイスキュロスの悲劇〈オレステイア三部作〉によれば,母殺しの罪は復讐の女神エリニュスたちの追及を招き,彼は半狂乱のうちに各地をさまようが,最後にアポロンの命でアテナイに赴き,アレオパゴスの法廷で無罪を宣告された。のちヘレネの娘ヘルミオネHermionēを妻とし,父の王国を治めたという。…

※「オレステイア三部作」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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