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オースティン オースティンAusten, Jane

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

オースティン
Austen, Jane

[生]1775.12.16. ハンプシャー,スティーブントン
[没]1817.7.18. ウィンチェスター
イギリスの女流作家。人生の傍観者といった立場で,冷静で淡々とした筆致をもって田舎の小社会の人事の機微をこまやかに描いた。若い男女の恋愛や縁談を好んで題材としており,思想的な深みには欠けるが,その鮮明で的確な性格描写,構成の巧みさはイギリス小説中屈指のもの。作品に『分別と多感』 Sense and Sensibility (1811) ,『自負と偏見』 Pride and Prejudice (13) ,『マンスフィールド邸園』 Mansfield Park (14) ,『エマ』 Emma (15) ,『ノーサンガー寺院』 Northanger Abbey (18) ,『説得』 Persuasion (18) 。

オースティン
Austin, Alfred

[生]1835.5.30. リーズ
[没]1913.6.2. ケント,アッシュフォード
イギリスの詩人,評論家,ジャーナリスト。法廷弁護士として出発,やがて外交問題に関心をもち,バチカン公会議 (1870) ,普仏戦争 (70~71) では,『ロンドン・スタンダード』紙の特派員となった。 1883年『ナショナル・レビュー』誌の発刊と同時に編集に参画,87年以後8年間主筆。 71~1908年に 20冊の詩集を出版した。散文作品『愛するわが庭園』 The Garden that I Love (94) は広く読まれた。 1896年桂冠詩人となった。

オースティン
Austin, John

[生]1790.3.3. サフォーク,クレーティンミル
[没]1859.12. サリー,ウェイブリッジ
イギリスの法学者。 16歳のときから5年間軍隊生活をおくったが,1818年に弁護士の資格を取り,法律実務に従事した。次いで 26年に新設されたロンドン大学の法哲学講座担当教授となり,2年間ドイツに留学してドイツ普通法学の方法を学んだ。帰国後,その影響のもとでさまざまな法概念を厳密に分析し,分析法学を樹立,自然法論を批判して,法と道徳との区別を明確にし,法を制裁を伴った主権者の命令であると定義した。彼の分析的方法は当時のイギリスの法学界では評価されず,後世に残した影響力は妻サラーによる彼の死後の著書出版によるところが大きい。著書『法理学講義』 Lectures on Jurisprudence (1869) など。

オースティン
Austin, John Langshaw

[生]1911
[没]1960
イギリスの哲学者。日常言語学派 (オックスフォード学派) に属する分析哲学者。主著"How to Do Things with Words" (1962) 。

オースティン
Austin, Mary

[生]1868.9.9. イリノイ
[没]1934.8.13. サンタフェ
アメリカの女流作家,随筆家,劇作家。旧姓 Hunter。スケッチ集『雨の降らぬ地』 The Land of Little Rain (1903) で名声を博した。ほかに,戯曲『矢をつくる者』 The Arrow Maker (11) ,北アメリカ先住民族 (インディアン) の歌の研究『アメリカのリズム』 The American Rhythm (23) など 32冊の著書と約 200編の論文を出版した。

オースティン
Austin, Stephen Fuller

[生]1793.11.3. バージニア
[没]1836.12.27.
アメリカ,テキサスの建設者。同地がメキシコ領域にあった 1820年代に,アメリカからの移民を組織した。

オースティン
Austin

アメリカ合衆国,テキサス州州都。州の中南部コロラド川がバルコーンズ急崖を切って平野に出るところに位置する。 1835年に最初の移住が行われた。 39年テキサス共和国の首都となり,49年合衆国の州となったとき,その州都となった。 71年の鉄道の開通,20世紀初めのコロラド川水力発電の開発などにより発展し,種々の軍需工業なども立地。テキサス大学 (1881創立) があり,彫刻家のエリザベット・ナイの博物館,O.ヘンリーの旧居 (博物館) も残されており,市立の交響楽団がある。州庁舎は,ワシントン D.C.の国会議事堂に次ぐ大きさ。 1980年代にはコンピュータ関連企業や事業所,各研究機関が進出し,90年代になると世界の先端技術産業地域として脚光を浴び,経済と雇用の拡大が進んでいる。人口 79万390(2010)。

オースティン
Austin

アメリカ合衆国,ミネソタ州南東部の都市。シーダー川にのぞみ,トウモロコシ地帯と畜産地域の中心地で,精肉業をはじめ食品加工業が発達。毎年農業博覧会が開かれる。人口2万 1907 (1990) 。

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デジタル大辞泉の解説

オースティン(Austin)

米国テキサス州の州都。同州中部にあり、コロラド川に面し、食品加工業などが盛ん。オースチン

オースティン(Jane Austen)

[1775~1817]英国の女流小説家。地方中流階級の生活や人物を諧謔(かいぎゃく)をまじえて描いた。作「高慢と偏見」「エマ」など。

オースティン(John Austin)

[1790~1859]英国の法律学者。実定法の体系的、論理的分析を課題とする分析法学を樹立した。著「法理学の職分規定」。

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百科事典マイペディアの解説

オースティン

英国の女性小説家。牧師の娘として生まれ,平凡な人生を送ったが,その作品は平凡で平和な田園生活の中の人間的ドラマを描き尽くして,イギリス小説の一頂点と称されている。

オースティン

米国,テキサス州の州都。州のほぼ中央,コロラド川河岸にあり,交通の要地。農牧産品の大集散地。1838年に開かれ,1839年にはテキサス共和国(テキサス〔州〕参照)の主都だった。

オースティン

英国の法理学者。弁護士を経て,新設のロンドン大学法理学教授(1828年―1832年)。法と道徳の峻別に基づいて実定法の論理的分析の徹底に専念し,分析法学の始祖と称される。
→関連項目法実証主義

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世界大百科事典 第2版の解説

オースティン【Austin】

アメリカ合衆国テキサス州中央部にある同州の州都。人口51万4000(1994)。1839年,テキサス共和国の首都に選定され,S.F.オースティンにちなんで命名された。しかし,45年にテキサスが合衆国に併合されるまで,政府機関はヒューストンにあった。1930年代のコロラド川開発計画と40年代の軍事産業が興るまでは,州の政治,商業,教育の機能をもっていただけであったが,その後,工業活動も重要となった。家具,煉瓦食料品綿実油皮革製品の工場や,多数の電気機械や科学の研究所がある。

オースティン【Jane Austen】

1775‐1817
イギリスの女流小説家。地方地主社会の娘たちが似合いの相手と結婚するまでの話を日常生活の中で,機知ユーモア,正確な人間観察を織りまぜつつ淡々と描くその6編の作品は,小説の一つのあり方の模範として,今日でも最高の評価を得ている。イングランド南部ハンプシャーの村の牧師の娘として生まれ,才能豊かな多くの兄弟や姉とともに育った。12歳ごろからすでに家族を楽しませるための喜劇的な物語やパロディを書き,ノートに清書したものが今日でも残っている。

オースティン【John Austin】

1790‐1859
イギリスの法学者。軍人,弁護士を経て1826‐32年ロンドン大学の法理学教授。その間ドイツに渡り,ローマ法およびドイツ概念法学の方法を学ぶ。同大学を辞任した32年に《法理学の領域決定》を著した。ベンサムおよびJ.ミルの影響を受け,功利主義を基調にもちつつ,法実証主義理論を説き,典型的な法命令説(法は命令の一種であるとする考え方)を展開した。彼の理論は,死後,未亡人サラーによる同書の再刊(1861)およびJ.S.ミルのノートの助けをかりて著された《法理学講義》の刊行(1863)以後有名になった。

オースティン【John Langshaw Austin】

1911‐60
イギリスの哲学者。ランカスターに生まれ,オックスフォード大学で古典学,哲学を修め,1952年同大学ホワイト記念道徳哲学教授,在任中に病没。第2次大戦後のイギリスの哲学を代表する哲学者であり,ライル,エアー,ストローソン,H.L.A.ハートらとともにオックスフォードの哲学の地位を世界的なものにすることに貢献した。とくに,日常言語の厳密な分析を哲学の課題とする日常言語学派の中心的指導者として大きな影響力をもった。

オースティン【Stephen Fuller Austin】

1793‐1836
アメリカ合衆国,テキサス州の創立者。1821年メキシコ領テキサスを訪れ,300世帯分のアメリカ人入植者の開拓地を確保し,34年までに約750世帯のアメリカ人を入植させた。入植者とメキシコ政府との対立によって始まったテキサス独立戦争(1835‐36)中はアメリカ政府の援助を求めた。独立後のテキサス共和国大統領選挙ではS.ヒューストンに敗れたが,国務長官に任命され,共和国の連邦加入に尽力,間もなく死去した。

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大辞林 第三版の解説

オースティン【Jane Austen】

1775~1817) イギリスの女流小説家。日常の家庭生活をユーモアと風刺をまじえて描いた。代表作「高慢と偏見」「エマ」

オースティン【Austin】

アメリカ合衆国、テキサス州の南部にある州都。タイル・煉瓦れんがなどの製造が盛ん。近年は情報技術産業が急速に発展。

オースティン【Austin】

〔John A.〕 (1790~1859) イギリスの法哲学者。法は主権者の命令の一種とする法命令説を展開。実定法を対象に、法体系のもつ基本的諸概念の客観的分析を行う分析法学を創始。著「法理学の領域決定」「法理学講義」
〔John Langshaw A.〕 (1911~1960) イギリスの哲学者。日常言語学派の中心的指導者。言語行為という概念を提出。著「言語と行為」など。

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世界大百科事典内のオースティンの言及

【イギリス文学】より

…そのなかでスターンの作品は異色的例外であり,人間精神の活動を論理や道徳の枠から解放しようとした試みであったから,20世紀の小説の先取りであり,それゆえに20世紀の作家から高く評価されることになる。 18世紀後半には,既にあげた〈ゴシック・ロマンス〉の流行が見られたが,こうした文学の批判者であるジェーン・オースティンによって,〈ノベル〉の伝統が継承され,19世紀に入って華麗な花が咲き誇った。オースティンは小さな田舎の村の数家族を材料として,人生の普遍的真実を表現したが,産業革命の結果,イギリス社会が急激に変化していった19世紀中ごろ以降の時代,1837年に即位したビクトリア女王の治世においては,小説家もその舞台を小さな地域社会に限定することはできなくなった。…

【バース】より

…アセンブリー・ルームズは第2次大戦で破壊されたのち復旧され,現在は衣装博物館となっている。小説家T.G.スモレットをはじめ多くの文人がこの町を訪れ,作品にとり上げたが,とくにジェーン・オースティンは1800年前後のこの町を《ノーサンガー僧院》《説得》(ともに1818)で描いている。【榎本 太】。…

【分析法学】より

…19世紀のイギリスにおいて,J.ベンサムの理論を受け継いだJ.オースティンによって提唱された法学理論。オースティンによれば,法学の対象である実定法は,それぞれの社会において,独自の体系をなして存在しているが,それぞれの特殊性にもかかわらず,とくに文化の進んだ社会相互間ではそれぞれの法体系に共通する諸原理,諸概念,諸区分が存する。…

【法源】より

…これに対して,広義においては法源はこの意味のほかに,哲学的法源や歴史的法源の意味で用いられる。前者は法の妥当性の淵源とか根拠の意味であり,たとえば分析法学の始祖であるJ.オースティンは法源をこの意味で用いて,法の拘束力の淵源は主権者にあるとした。後者は法の歴史的由来のことであり,法を歴史的に研究するための史料,文書等を指して用いられる。…

【日常言語学派】より

…日常言語への定位は,存在や善の概念を分析したケンブリッジ大学のG.E.ムーアによって先鞭をつけられ,日常的言語使用のあり方は中期以降のウィトゲンシュタインの考察の中心となった。一方,オックスフォード大学のJ.L.オースティン,G.ライル,ストローソン等もやや独立に日常言語の分析から哲学的問題に接近した。こうして50年代に日常言語学派が形成されたのである。…

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