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オープンスカイ協定

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

オープンスカイ協定

国際線の路線や便数などは二国間の航空協定で決まるが、オープンスカイ(航空自由化)協定が結ばれると、この規制がなくなり、航空会社が原則として自由に決められる。羽田、成田の首都圏空港の発着枠が段階的に増えるため、日本政府は米国を皮切りに各国との自由化を進める方針。自由化協定で競争が激しくなるとみなされると、同じ航空連合の会社は日米当局から独占禁止法適用除外(ATI)を認められ、運賃などを調整できる。日米オープンスカイは昨年11月に発効した。

(2011-01-12 朝日新聞 朝刊 政策総合)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

オープンスカイ協定
おーぷんすかいきょうてい
open sky agreement

規制緩和の方向で、国際航空運送について自由化を図る二国間の協定。現在の国際民間航空は、1944年の「国際民間航空条約」(シカゴ条約)と、路線や輸送力などについて個別に定める二国間航空協定とによって秩序づけられている。これには、シカゴ条約締結時に「空の自由」を主張するアメリカと、制限主義を主張するイギリス等との対立を解消することができなかったという背景がある。そのため、領空主権原則を前提として、国際不定期航空については空の自由を認める(第5条)一方で、国際定期航空業務については領域国の許可を要する(第6条)こととされた。
 シカゴ条約第6条を根拠に締結された多数の二国間航空協定は、1946年の「アメリカ・イギリス航空協定」(バミューダ協定)をモデルとしていたが、極端な輸送力の不均衡が生じたため、イギリスの意向によって1976年に空の自由化を相対的に制限することを企図したバミューダ協定が新たに締結された。しかし、1978年に、アメリカは航空運送産業における規制緩和と競争の自由化をスローガンに掲げて、新しい対外航空政策を発表し、自由型二国間航空協定の締結を推進するようになった。
 他方で、1990年代に入って、ヨーロッパ諸国も顕著に航空自由化を目ざし始めた。この動きに注目したアメリカは、自由型二国間協定をさらに発展させ、ほぼすべての制限を排除した、新しい完全自由化型の二国間航空協定を締結するため、新航空政策である「オープンスカイ政策」を発表し、関係国と個別に交渉を開始した。アメリカの主張によれば、この政策は消費者の利益を保護するものであり、貿易の自由化を促進するうえで手段の自由化は必須(ひっす)である、という。その結果、1992年9月、アメリカとオランダとの間で、乗り入れ地点、輸送力、以遠権(特定路線上にある相手国の地点と、それ以遠の第三国の地点との間を運航する権利)の行使を航空企業の自由決定に委(ゆだ)ねる初の本格的なオープンスカイ協定が誕生した。1995年以降、アメリカは、カナダ、オーストリアなどの諸国と次々にオープンスカイ協定を締結していき、今日では約100か国(2008年時点)が関係する自由化航空協定へと発展している。[栗林忠男]

日本の航空政策

日本では、1952年(昭和27)の日米航空協定をはじめとして、他の諸国とバミューダ型協定に則った二国間航空協定を締結してきたが、日米間においては、日米航空協定における日本にとっての不平等性を是正すべく航空交渉が長期にわたって行われた。その結果、1988年(平成10)の合意を契機として多くの懸案問題が解決されるとともに、それがまた、日本の航空政策に自由化を導入することにもなった。さらに、2009年(平成21)の日米間のMOU(了解覚書)は従来のさまざまな規制を撤廃して、乗り入れ地点の無制限の選択、便数制限の撤廃、運賃決定の大幅な自由化、航空企業の指定制限の撤廃など、両国の航空企業にいっそう広範な選択の可能性を認めた。このようなオープンスカイ協定は、2012年の時点で、アメリカ、カナダ、フランス、イギリス、オランダ、スカンジナビア三国、中国、台湾、韓国、マカオ、ベトナムなど22か国・地域と、日本との間で締結されている。しかし、既存の二国間航空協定の枠内での自由化を超えて、いっそう抜本的な自由化のための政策決定にまで進められるかどうかが今後の課題とされている。[栗林忠男]

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