1968年10月、カネミ倉庫(北九州市)が販売した米ぬか油を摂取した人たちの全身に吹き出物ができ、目が開けられないほど目やにが出るなど甚大な健康被害が表面化した。原因は、製造過程で混入したポリ塩化ビフェニールや猛毒のダイオキシン類。発症した妊婦から皮膚が黒ずんだ赤ちゃんが生まれた他、先天性疾患が見られるなど次世代への影響も懸念されている。発生当初、約1万4千人が被害を届け出たが、2023年3月末までの患者認定数は累計2370人にとどまる。
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(畑明郎 大阪市立大学大学院経営学研究科教授 / 2008年)
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…製造物責任は,アメリカの判例で発展したが,ヨーロッパ共同体(EC)は,1985年に製造物責任指令を理事会が採択して加盟国に指令に従った立法を義務付け,その後ヨーロッパ連合(EU)に加盟する大部分の国はその義務を果たした。日本で,食用油の欠陥による身体傷害をもたらした森永ヒ素ミルク中毒事件やカネミ油症事件,医薬品の副作用による健康被害をもたらしたサリドマイド事件やスモン病事件などは製造物責任に該当する事件である。従来は,過失がなければ責任がないという過失責任の原則を定める民法の規定(民法709条)のもとで,解釈により製造者に重い責任を認めるべきだという考え方が学説,裁判例で採用されていたが,1994年にようやく製造物責任法(1995年法律第85号)が公布され,95年7月1日から施行されるに至った。…
…調査の結果,翌11月に,患者の皮下脂肪と,患者の食品調理に用いられていたカネミ倉庫(株)製油部製のライスオイル(米ぬか油)に,鐘淵化学工業製のカネクロール400(PCBの一種)が含まれていることが明らかにされた。これ以来,この福岡を中心として長崎などにも多発していた〈奇病〉は油症あるいはカネミ油症と呼ばれるようになった。病気の原因となったPCBは,〈カネミライスオイル〉製造に際し,脱臭工程で油を加熱するための熱媒体として用いられたものであり,これがピンホールあるいは工事ミスによって油に混入したものとされる。…
※「カネミ油症」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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