ガドリン石(読み)ガドリンせき(その他表記)gadolinite-(Y)

最新 地学事典 「ガドリン石」の解説

ガドリンせき
ガドリン石

gadolinite-(Y)

化学組成鉱物。単斜晶系,空間群P21/a,格子定数a1.0000nm, b0.7565, c0.4768, β90.31°,単位格子中2分子含む。晶癖柱状。劈開なし,硬度6.5~7,比重4.4。塩酸によりゼラチン化。ガラス光沢または油脂光沢,黒・緑褐色。透過光で緑・褐色,条痕緑灰色。屈折率・多色性α1.772~1.780, X=黄 緑;β1.78, Y=草緑;γ1.824, Z=草緑,2V(+)~85°,光分散rv強。構造的にダトー石と関連がある。変質して非晶質となる。主にペグマタイト中に産出,ときにメタミクト。鉄が2価となる還元雰囲気で生成。1794年に本鉱物から元素イットリウムを発見したスウェーデンの化学者J.Gadolin(1760~1852)にちなみ命名。Yの半分がCaに置換され,Fe3を含む変種のカルシオガドリン石(calciogadolinite)や,含有される希土類中でCeが最も多いセリウムガドリン石,鉄をほとんど含まないイットリウムヒンガン石(hingganite-(Y))がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ガドリン石」の意味・わかりやすい解説

ガドリン石
がどりんせき
gadolinite-(Y)

おもに花崗(かこう)岩ペグマタイト中に産する鉱物。まれにアプライト花崗岩中にも産し、蛍石、褐簾(かつれん)石、ゼノタイムジルコンなどと産する。普通は塊状であるが、柱状ないし板状結晶の場合もある。主成分の希土類元素はおもにイットリウムであるが、まれにセリウムの多いものもある。イットリウムの約半分をカルシウムで置き換えたものはカルシオガドリン石とよばれる。イットリウムを発見したフィンランドの化学者ガドリンJ. Gadolinにちなんで命名された。

[松原 聰]


ガドリン石(データノート)
がどりんせきでーたのーと

ガドリン石
 英名    gadolinite-(Y)
 化学式   Y2Fe2+Be2Si2O10
 少量成分  Ca,Th
 結晶系   単斜
 硬度    6.5~7
 比重    4.2~4.8
 色     黒~黒褐,緑~緑黒
 光沢    ガラス
 条痕    緑灰,淡褐
 劈開    無
       (「劈開」の項目を参照)

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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