コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

ガラ紡 ガラぼう

4件 の用語解説(ガラ紡の意味・用語解説を検索)

百科事典マイペディアの解説

ガラ紡【ガラぼう】

ガラ紡績の略。和紡,船紡などとも。1876年臥雲辰致(がうんたっち)が発明した太糸紡績法。解きほぐして巻綿とした原綿をガラ紡績機の回転する綿筒に入れ,一端から引き伸ばして糸とする。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. ご提供する『百科事典マイペディア』は2010年5月に編集・制作したものです

朝日新聞掲載「キーワード」の解説

ガラ紡

1873(明治6)年ごろに日本で発明された紡績烹綿を入れた筒を回転させ少しずつ引き出して糸を紡ぐ。ガラガラと音がすることから名前がついた。水車を動力に木綿の産地で普及したが、西洋式紡績法が主流になると減少。物資不足の戦後直後に重用されたがその後衰退した。

(2011-07-09 朝日新聞 朝刊 生活1)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

がらぼう【ガラ紡】

ガラ紡績の略。明治初期に信州の元僧侶の臥雲辰致(がうんたつち)(1842‐1900)が,イギリスから輸入された機械紡績に対抗して,手紡績道具を改良して1876年に作り出した紡績機械(臥雲式紡績機,ガラ紡機)による紡績法。綿作地帯の三河地方で動力源を水車として行った水車紡で,ガラガラという音がするのがその名の由来である。ガラ紡糸は,落綿,くず綿,ぼろなどを原料として紡績した太い糸をいう。製品は12.5~1番手。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ガラ紡
がらぼう

ガラ紡績の略。西洋の近代紡績技術に依存せず、わが国独自の技術により、臥雲辰致(がうんたっち)によって1874年(明治7)に発明された紡績法。第1回内国勧業博覧会に出品され、「わが国第一の発明」として鳳紋(ほうもん)賞を受けている。
 機械の構造は簡単で、打綿した綿花をブリキ製の綿筒の中に入れ、回転させながら上へ引き出すと、撚(よ)りのかかった太(ふと)番手の綿糸ができるので、それを枠に巻き取るもので、ガラガラと音を発することからこの名がある。もっとも、正式には和紡糸(和紡績糸)といい、明治期には臥雲糸、水車紡績糸とよばれている。
 1877年長野県松本市北深志町に連綿(れんめん)社が設立され、水車動力で運転されたのを初めとして全国的に普及した。とくに愛知県三河地方に急速に発展したガラ紡は、「水車紡」(山のガラ紡)に対し、「舟(ふな)紡績」(水のガラ紡)とよばれた。この舟紡績は、矢作(やはぎ)川に浮かべた舟に紡績機械を乗せ、外輪船のごとく水車をつけたもので、97年ごろの最盛期には約100隻余の舟工場があったというが、1885年の五品共進会において紡績糸との品質比較に敗れ、急速に近代紡績工業の補完的位置へと転落し、落綿・再生繊維などの特殊な原料を使い、だんつう、毛布、帯芯(しん)などの用途にあてられることになる。第二次世界大戦後、繊維不足により一時的に復興をみたが、その後はほとんどが工程の一部を改良した「特紡(とくぼう)」へと転換し、雑貨・手芸織物などにあてる下級糸を生産するにすぎない。[角山幸洋]
『永原慶二ほか編『講座・日本技術の社会史 別巻2』(1986・日本評論社) ▽村瀬正章著『臥雲辰致』(1989・吉川弘文館) ▽宮下一男著『臥雲辰致――ガラ紡機一〇〇年の足跡をたずねて』(1993・郷土出版社) ▽北野進著『臥雲辰致とガラ紡機』(1994・アグネ技術センター)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典内のガラ紡の言及

【臥雲辰致】より

…ガラ紡機(ガラ紡)の発明者。信濃国安曇郡田多井村(現,長野県安曇郡堀金村)の足袋底(たびぞこ)織業横山儀十郎の次男に生まれる。…

【特許】より

…その後,85年までの間,特許制度は存在しなかった。この間に有名な臥雲辰致(がうんたつち)(1842‐1900)のガラ紡事件がおきた。臥雲はガラ紡という優秀な紡績機を発明し,第1回内国勧業博覧会で1位を得,ガラ紡は全国に普及した。…

【紡績業】より

…模範工場としては官営愛知紡績所と広島紡績所を設立し,一方,イギリスから輸入した2000錘紡績機10基を民間有志に年賦で払い下げ(十基紡),また県・民間の紡績所に資金を貸し付け,さらに内務省技師を技術指導に派遣した。その結果,80年代半ばまでに20ヵ所近い小紡績が開業したが,大部分は経営不振で,むしろ臥雲辰致(がうんたつち)(1842‐1900)が1876年に発明した〈ガラ紡〉が一時的に広まった。この間,渋沢栄一が主唱し,華族,政商,都市商人を株主として,82年に設立,83年に操業開始した大阪紡績会社(現,東洋紡績)は蒸気力による1万500錘の規模をもち,2交替制昼夜業を実施して好成績をあげた。…

※「ガラ紡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

ガラ紡の関連キーワードがら紡議官紀州ネル教部省信州味噌道号鉛銭水車紡績甲村滝三郎斎藤恒三

今日のキーワード

ネコノミクス

猫が生み出す経済効果を指す造語。2012年に発足した安倍晋三内閣の経済政策「アベノミクス」にちなみ、経済が低迷する中でも猫に関連するビジネスが盛況で、大きな経済効果をもたらしていることを表現したもの。...

続きを読む

コトバンク for iPhone

ガラ紡の関連情報