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ガリェゴス Gallegos, Rómulo

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ガリェゴス
Gallegos, Rómulo

[生]1884.8.2. カラカス
[没]1969.4.4. カラカス
ベネズエラの小説家,教育者,政治家。青年時代はウルグアイの思想家 J.ロドーの影響を受け,教育界にあって民主主義の実現を説いた。理想が独裁者の圧制に粉砕されるのをみて政治活動に入り,数回の亡命 (1931~36年スペインに滞在) を経て,1947年には自国の大統領になったが,翌年のクーデターで野に下った。早くから短編小説を書いており,最初の小説『レイナルド・ソラル』 Reinaldo Solar (20) 以後本格的に活動を始めた。この作品は,10年代の現実を前にして挫折感にひたる知識人の姿を描いたもので,以後の『蔦』 La trepadora (25) ,『ドニャ・バルバラ』 Doña Bárbara (29) ,『カンタクラロ』 Cantaclaro (34) ,『カナイマ』 Canaima (35) ,『哀れな黒人』 Pobre negro (37) などの作品にも,作者の理想主義的,楽観主義的姿勢がうかがわれる。文明と野蛮の相克をテーマとする代表作『ドニャ・バルバラ』は,ラテンアメリカ文学の古典の一つとされている。ガリェゴスはベネズエラの歴史と現実,各地方の人々の心理洞察をふまえて,新しい総体としてのベネズエラとその文化を提唱した点で,やはり「クリオリスモ (土着主義) 」派の一人とみなされる。

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世界大百科事典 第2版の解説

ガリェゴス【Rómulo Gallegos】

1884‐1969
ベネズエラの作家で大統領。在任1947‐48年。1920年代に生まれた〈大地小説〉の代表的な作家の一人にあげられている。主要作品《ドニャ・バルバラ》(1929)は,野蛮(バルバラ)の象徴としてのヒロインと文明の代表者としてのサントス・ルサルドとの対比の中で,当時のラテン・アメリカの自然と人間の葛藤を描写するとともに,混迷した社会を描出することに成功している。【神代 修】

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世界大百科事典内のガリェゴスの言及

【ベネズエラ】より

…石油産業の発展は一部支配者層の富裕化と新たな社会階層(石油労働者,技術者,その他の専門職)および高度に訓練された軍部を創出した。
[外資への依存]
 1945年10月,労働者,農民大衆の不満と反感を体した青年将校集団と民主行動党(AD)とによるクーデタで,部分的ではあるが国民大衆の国政参加の道が建国以来初めて開かれ,47年新憲法によってADのR.ガリェゴス政権が発足した。新政権は農地改革法を公布し,各種公団を設立して産業の育成と発展を図り,国民経済の確立を志向する一方,社会の諸制度の民主的改革を推進して民主国家建設を企図した。…

※「ガリェゴス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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