キシニョフ(読み)きしにょふ(英語表記)Кишинёв/Kishinyov

デジタル大辞泉 「キシニョフ」の意味・読み・例文・類語

キシニョフ(Kishinyov)

キシナウ旧称

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「キシニョフ」の意味・読み・例文・類語

キシニョフ

  1. ( Kišinjov ) モルドバ共和国首都。農業地帯の中心にあり、ワインの醸造、皮革・農産物加工などの工業が行なわれる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

改訂新版 世界大百科事典 「キシニョフ」の意味・わかりやすい解説

キシニョフ
Kishinyov

モルドバ共和国の首都。ドニエストル川の支流ビク川のほとりの森の多い地域にある都市。キシニョフはロシア語名で,モルドバ語ではChişinǎu(キシナウ)。人口64万4204(2004)。住民モルドバ人,ウクライナ人,ロシア人が多いが,かつてはユダヤ人が多かった。1420年以来,市としてその存在が知られている。16世紀初めよりオスマン帝国を宗主国とするモルドバ公国領となる。1812年ロシア帝国によるベッサラビア併合とともにロシア領となり,ベッサラビア県の県都となる。20年代にはデカブリストのグループが形成されたり,亡命ギリシア人の独立運動の一中心地ともなった。19世紀後半,工業都市として発展し,1900年にはロシア社会民主労働党グループも形成された。03年4月ユダヤ人に対するポグロム虐殺略奪)が起こり,400人以上の死傷者が出た。18年ベッサラビア全土とともにルーマニアに併合された。40年ベッサラビアはソ連に併合され,キシニョフを首都とする〈モルダビア共和国〉が形成されてソ連邦を構成する一共和国となった。第2次世界大戦中の41年から44年の間ドイツ軍に占領され,この間戦闘により市の70%が破壊された。

 戦後,工業都市として復興,発展し,共和国全体の25%の工業生産物がキシニョフで生産されている。機械,金属,食品工業(特にブドウ酒,食肉タバコ)などが盛んである。市内には8500の学生が学ぶモルドバ大学,モルドバ科学アカデミーをはじめとする教育・研究施設や1820-23年にキシニョフに滞在したプーシキン博物館,モルドバ歴史博物館などの文化施設,カテドラル教会(19世紀)をはじめとする17世紀以来の教会建築が残されている。1992年キシナウChisinauと改称した。
執筆者:

出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

百科事典マイペディア 「キシニョフ」の意味・わかりやすい解説

キシニョフ

モルドバの首都。ルーマニア名はキシナウChisinau。ドニエストル川支流のビク川に面している。食品,織物,建設材料などの工業が行われる。15世紀に創設。1918年―1940年ルーマニア領。1940年ソ連が強制併合しモルダビア共和国の主都となる。かつては,ユダヤ人とロマ人(ジプシー)が住民の大半を占めた。大学(1945年創立)がある。66万7600人(2012)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「キシニョフ」の意味・わかりやすい解説

キシニョフ
きしにょふ
Кишинёв/Kishinyov

モルドバ共和国の首都、キシナウの旧称で、ロシア語名。

[編集部]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「キシニョフ」の意味・わかりやすい解説

キシニョフ

「キシナウ」のページをご覧ください。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

部分連合

与野党が協議して、政策ごとに野党が特定の法案成立などで協力すること。パーシャル連合。[補説]閣僚は出さないが与党としてふるまう閣外協力より、与党への協力度は低い。...

部分連合の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android