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キャノン Cannon, James

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

キャノン
Cannon, James

[生]1864.11.13. メリーランドソールズベリー
[没]1944.10.6. シカゴ
アメリカの聖職者。 1888年南部メソジスト主教制教会に入り,1918~38年主教に在任。 19年世界禁酒同盟会長に就任。 30年株式投機の件でメソジスト団体に喚問され,のち連邦裁判所で収賄行為の嫌疑で告発を受け,宗教的影響力を失った。

キャノン
Cannon, Joseph Gurney

[生]1836.5.7. ノースカロライナギルフォード
[没]1926.11.12. イリノイ,ダンビル
アメリカの政治家。イリノイ州選出の共和党連邦下院議員。 1903~11年連邦下院議長。保守派の政策に常に同調し,議長職権を保守派に有利に用いた。この方法は「キャノニズム」といわれたが,10年3月議長の中立が確定した。

キャノン
Cannon, Walter Bradford

[生]1871.10.19. ウィスコンシン,プレーリードシーン
[没]1945.10.1. ニューハンプシャー,フランクリン
アメリカの生理学者。 1906年,ハーバード大学教授。生理学的研究にX線の使用を導入して消化管の機能を明らかにすると同時に,12年空腹時に起る胃痛の原因が胃壁のれん縮によるものであることを証明,15年には甲状腺腫を人工的に起させることに成功。また肉体的変調と苦痛,空腹,恐怖,怒りなどの感情との関連を証明した草分け的存在としても,高く評価されている。そのほか,一定の状況におけるストレスに対して,神経組織および副腎髄質がそれに順応して内臓器官を保護調整することを証明,人体の恒常性に関する概念を導き出した。神経系疾患の薬物治療,神経の摘出法に関しても先覚者の一人である。著書『人体の知恵』 The Wisdom of the Body (1932) は現代生理学の古典に数えられている。

キャノン

キヤノン」のページをご覧ください。

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知恵蔵の解説

キャノン

聖書の外典に対して、公認された正典を表す語。転じて、標準、規準を意味するようになった。現代文芸批評では、アカデミズム、教育機関等において、偉大な、学ぶに値するとして権威づけられた文学作品を指す。欧米では、1970年代に入ると、白人男性中心主義によって有形無形に支配されてきた文学史やキャノン形成のメカニズムを、少数派民族、女性、同性愛者など、少数者の立場から批判的に読み直す試みが盛んになる。そうしたマイノリティーによる読み替え作業の進展は、80年代以降の、文化研究、フェミニズム批評、新歴史主義批評の興隆とも相まって、キャノンの大幅な組み替えをもたらした。その結果、それまで文学史や文学研究から排除されていた、少数派の文学が相当数、救い出された。こうした動向はほぼ10年遅れで日本にも及び、文学研究、文学批評の対象をたちまち、大きく様変わりさせた。しかし依然として残るのは、19世紀アメリカ家庭小説は、「偉大」なるシェークスピアと同じようには、読む者の心を魅了しないのではないか、という素朴な疑問である。文化の多元性、複数性に目を開くことと、その一方で、「偉大」な文学作品が美と意味とを生み出していくプロセスにもう一度目を向けること。この2つをいかに両立させて説いていくかが、文学研究、文学批評の今日的な課題となっている。

(井上健 東京大学大学院総合文化研究科教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

キャノン Canon, Jack C.

1914-1981 アメリカの軍人。
1914年3月生まれ。第二次大戦後,占領軍の一員として来日。昭和22年諜報(ちょうほう)機関の一部隊キャノン機関のキャップとなり,27年3月に帰国。同機関が作家鹿地亘(かじ-わたる)を誘拐・監禁してスパイを強要した事件で,同年12月その存在が明るみにでた。1981年3月8日死去。67歳。テキサス州出身。オクラホマ大卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典 第2版の解説

キャノン【Annie Jump Cannon】

1863‐1941
アメリカの女流天文学者。デラウェア州に生まれ,ラドクリフ大学に学ぶ。ハーバード大学天文台長E.C.ピッカリングのもとで天体写真の測定などに従事するうち,星のスペクトル分類に熟達して第一人者となる。ピッカリングが創設したアルファベット記号のスペクトル型に数字の後添字をつけて細分し,さらにそれを温度順に並べ直して現用の分類システムを作った。全天の9等以上の星22万5000のスペクトルを1人で分類し,ヘンリー・ドレーパー星表全5巻(1918‐24)を出版,後に2万個を追加した。

キャノン【Walter Bradford Cannon】

1871‐1945
アメリカの生理学者。ハーバード大学で医学を修め,アメリカ生理学の創始者であるボウディッチH.P.Bowditchの下で研究を行った。1906年から42年まで同大学教授。はじめはパブロフ学派を中心として全盛だった消化生理学に手を染め,とくに機械的側面から研究をすすめ,1896年にはX線と造影剤による消化器の形態変化観察に成功した。20世紀に入ってからは,それを契機として感情の消化への影響効果に興味をもったが,その研究の結果,交感神経・副腎系の重要性を認識し,それを中心課題として系統的研究を始めた。

出典 株式会社日立ソリューションズ・クリエイト世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

キャノン【cannon】

カノン

キャノン【Walter Bradford Cannon】

1871~1945) アメリカの生理学者。造影剤を用いて、 X 線を胃や腸の観察に利用した最初の人。内分泌腺と情緒の関係を指摘するなど、多くの業績がある。また、ホメオスターシスの概念を提唱。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

キャノン
きゃのん
Annie Jump Cannon
(1863―1941)

アメリカの天文学者。デラウェア州ドーバーに生まれ、1884年ウェズリー大学に入学、1895年ラドクリフ大学(1999年ハーバード大学に併合)に再入学。卒業後、1896年ハーバード大学天文台に就職し、以後45年間天体写真の分析に尽くした。初期にはピッカリングの助手として、恒星スペクトルのH・ドレーパー方式の分類計画に参加し、恩師の死後、主任研究員として計画完遂に尽力した。1924年待望の『H・ドレーパー星表』を刊行、22万5300個の恒星のスペクトルについて連続的分類を体系づけ、その後さらに13万個を追加した。イギリス王立天文学会名誉会員などの栄誉を受けた。[島村福太郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内のキャノンの言及

【ホメオスタシス】より

…生物の生理系(たとえば血液)が正常な状態を維持する現象を意味する言葉で,〈等しい〉とか〈同一〉という意味のhomeoと,〈平衡状態〉〈定常状態〉の意味のstasisを結びつけて,アメリカの生理学者キャノンW.B.Cannonが1932年に提唱したもの。恒常性とも訳される。…

【食欲】より

…実際には,両説を総合した説が最も妥当であるが,1950年以降の多くの研究結果から中枢説がより重視されている。
[末梢説]
 1912年にW.B.キャノンらは胃が空のときに起こる強い胃の空腹収縮が空腹痛を生じ,これが食欲の発生に直接に関係するという見解を出した。その後,16年にL.カールソンはこの見解をさらに進めて,食欲や満腹感は胃収縮の強弱や有無によって形成され,それが迷走神経を介して脳へ伝えられるという説をたてた。…

【ホメオスタシス】より

…生物の生理系(たとえば血液)が正常な状態を維持する現象を意味する言葉で,〈等しい〉とか〈同一〉という意味のhomeoと,〈平衡状態〉〈定常状態〉の意味のstasisを結びつけて,アメリカの生理学者キャノンW.B.Cannonが1932年に提唱したもの。恒常性とも訳される。…

※「キャノン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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