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クルイロフ クルイロフKrylov, Ivan Andreevich

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

クルイロフ
Krylov, Ivan Andreevich

[生]1769.2.13. モスクワ
[没]1844.11.21. ペテルブルグ
ロシアの寓話作家,劇作家。ペテルブルグの役所に勤務しながら独学,初め喜劇やオペラを書いていたが,1789年風刺雑誌『精霊通信』 Pochta dukhov,92年『見物人』 Zritel'などを編集刊行。各地を放浪後,喜劇『流行品店』 Modnaya lavka (1807) ,『娘たちへの教訓』 Urok dochkam (07) を刊行。かたわら,1806年『樫と葦』 Dub i trost'その他の寓話詩を発表,09年から 43年まで『魚の踊り』 Ryb'ya plyaskaなど珠玉の寓話 205編を収録した9巻の寓話詩集を出版して国民的名声を博した。素朴な民衆の言葉を文学の表現の手段として用いることに成功,ロシア・リアリズム文学発展のための道を開いた。

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百科事典マイペディアの解説

クルイロフ

ロシアの詩人。寓話(ぐうわ)詩のジャンルを単なる道徳教育の域から芸術的な社会風刺にまで高め,ロシア国民文学の成立を準備した。民衆語を駆使してロシア文章語の発展に尽くした功績も大きい。

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世界大百科事典 第2版の解説

クルイロフ【Ivan Andreevich Krylov】

1769‐1844
ロシアの作家,寓話詩人。幼くして父を失い,役所の給仕や下級官吏を転々としながらフランス語とイタリア語を独習し,文学に親しむようになった。首都ペテルブルグで友人たちと風刺雑誌を刊行するとともに,喜劇や悲劇にも筆を染めるが,30代半ばで寓話詩を書きはじめ,一躍名声を博した。1809年1冊にまとめられて出版された寓話詩集は7万部を超す空前の売行きを示した。イソップやラ・フォンテーヌなどの作品を含め,クルイロフの筆によってロシア人のいわば国民的財産になった寓話詩は200編あまりを数える。

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世界大百科事典内のクルイロフの言及

【児童文学】より

…ユダヤ人のカニグズバーグE.L.Konigsburg,I.B.シンガー,黒人のハミルトンH.Hamiltonがすぐれ,ほかにフォックスP.Fox,ボイチェホフスカM.Wojciechowskaらが問題作を書いている。
[旧ソ連邦]
 かつてロシアでは,A.S.プーシキンが民話に取材して《金のニワトリ》(1834)などを書き,エルショフP.P.Ershovが《せむしの小馬》(1834)を作り,I.A.クルイロフはイソップ風の寓話を,V.M.ガルシンは童話的な寓話を書いたが,いずれも権力に刃向かう声であった。F.K.ソログープは暗い影の多い不思議な小説を作り,L.N.トルストイはおおらかな民話と小品を発表した。…

※「クルイロフ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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