翻訳|Aesop
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《イソップ物語》の名で知られる動物寓話の作者。ギリシア名アイソポスAisōpos。生国はトラキアともフリュギアとも言われているが,詳細は不明。女流詩人サッフォーと同時代の人で,サモス島の人イアドモンの奴隷であったと,ヘロドトスは伝えている(《歴史》第2巻134章)。のちに自由の身となって,リュディアの王クロイソスに仕えたり,ギリシアの七賢人とともにコリントスのペリアンドロス王の宴席に列したとも伝えられるが,真偽のほどは明らかでない。後年デルフォイ訪問の際,市民たちに殺されたという。これはヘロドトスと喜劇作家アリストファネス(《蜂》1446~1448行)の言及によって裏づけられているが,いずれにせよ伝説に満ちた人物である。容姿がひじょうに醜かったと言われ,戯画化の対象ともなった。1世紀ころ種々の逸話奇行を盛り込んだ《イソップ伝》が作られたが,14世紀に至ってプラヌデスがこれを校訂した。
執筆者:高橋 通男
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前6世紀
ギリシアの寓話作者。元来はサモス島の奴隷で,解放後はリュディア王クロイソスの寵を得たといわれる。彼の名を冠せられる現存の寓話集は,ヘレニズム期以降にまとめられたものである。
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【文学】
アレゴリーの発想ないし方法の起源はきわめて古く,ギリシア・ローマ神話も聖書も,その多くの部分をアレゴリーとして解釈することが可能である。アレゴリーのもっとも単純明快な一例は,イソップの〈寓話〉であろう。彼の〈寓話〉は,単に表面上に現れた意味のレベルで理解すべき動物物語ではなく,そこに含まれた教訓こそがたいせつなのであり,イソップは,動物物語の形式をとりながら,人間存在の諸相を寓喩的に描いたのであった。…
…ギリシアのイソップ(アイソポス)が作ったと伝えられる動物寓話集。動物などの性格や行動に託して,ギリシアの一般大衆に,いかにすれば人は平穏無事に人生をおくることができるかを教える処生訓であった。…
※「イソップ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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