クロウメモドキ科(読み)くろうめもどきか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「クロウメモドキ科」の意味・わかりやすい解説

クロウメモドキ科
くろうめもどきか
[学] Rhamnaceae

双子葉植物離弁花類。落葉または常緑の木であるが、つる性となるものもある。枝あるいは托葉(たくよう)の変形した刺(とげ)をつけるものが多い。葉は単葉で分裂しない。花は小形で放射相称をなすので、集散花序円錐(えんすい)花序につく。花盤が発達するので、ニシキギ科に似るが、クロウメモドキ科は雄しべ花弁と対生するので異なる。果実は核果か翼果。世界に広く分布し45属550種がある。日本にはクロウメモドキ、ケンポナシなど6属17種が分布し、ナツメが栽培される。

[門田裕一 2019年12月13日]

 APG分類でもクロウメモドキ科とされる。世界に52属925種ほどがあり、日本には9属20種が分布する。

[編集部 2019年12月13日]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「クロウメモドキ科」の意味・わかりやすい解説

クロウメモドキ科
クロウメモドキか
Rhamnaceae

双子葉植物クロウメモドキ目の1科。約 60属 900種があり,全世界に分布するが特に乾燥地に多い。大半低木で,高木やつる性の種類もある。とげをもつものが多い。葉は単純形で,複葉や裂葉となることはない。花は小型で花序をなし,通常は両性花萼片,花弁とも5または4枚。おしべはこれらと同数で,基部に花盤がよく発達し,花弁が細い足 (舷部) でこの花盤につく。子房は1室または数室で熟すと乾果となり,開裂するものとしないものとがある。中国原産のナツメ (棗)古くから薬用食用に栽培されてきた。

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世界大百科事典(旧版)内のクロウメモドキ科の言及

【クロウメモドキ】より

…山地に生えるクロウメモドキ科の落葉低木で,枝の先が変形したとげをもつ(イラスト)。葉は長枝に,ややずれた対生でつくか,短枝に束生し,倒卵形で微細な鋸歯があり,微小な托葉がある。…

※「クロウメモドキ科」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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