クローニング(読み)くろーにんぐ

デジタル大辞泉 「クローニング」の意味・読み・例文・類語

クローニング(cloning)

生物学で、一つ細胞または個体から、全く同一の遺伝子構成をもつクローンを作成すること。また、ある特定の遺伝子を単離して増やすこと。
あるコンピューター動作環境を、別のコンピューターに大量に複製して動作させること。仮想的に構築した仮想マシンも含む。

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精選版 日本国語大辞典 「クローニング」の意味・読み・例文・類語

クローニング

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] cloning ) 同一の遺伝子構成をもつ個体、細胞や遺伝子の集団をつくりだすこと。動物個体では核移殖、植物ではカルス培養、細胞では細胞培養、遺伝子では組み換えDNA実験によって行なう。

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ASCII.jpデジタル用語辞典 「クローニング」の解説

クローニング (仮想化)

OSアプリケーションを組み込んだ環境を、ほかのPCへ複製すること。同一機種、同一周辺機器の環境では、OSの自動組み込みや、ハードディスク自体のコピーといった手法で、同じアプリケーションが動作する同一環境のPCを一括で複製/配布できる。これにより、パソコンの導入コストを低減できるが、追加で同一機種を導入しようとしても、販売終了で入手できなくなったり、古いCPUや周辺機器を補修部品として購入したりすると、法外な価格となることも多い。仮想環境においては、利用する周辺機器などの環境を限定的に決定(エミュレート)できるため、どんなに機種が変更されても、アプリケーションが動作しないということはない。こうした用途前提に、仮想ソフトウェアでは、クローニングのためのツールが付属することが一般化している。こうしたツールでは、ハードディスクそのものではなく、組み込まれた仮想環境の規定値から、どれだけ変更されたかという差分だけを抜き出し、CDやUSBメモリーなどの小容量媒体へ「イメージスナップショット」として記録できるものが多い。新規のPCへは、仮想化ソフトを組み込み、イメージを展開するだけで、元の環境がクローニングできる。同様に、利用しているPCのサーバー上のデスクトップ環境へのクローニングやその逆も可能だ。

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化学辞典 第2版 「クローニング」の解説

クローニング
クローニング
cloning

特定の遺伝子型の組合せをもった均一の個体群(クローン)を得ること.一卵性双生児は天然のクローンである.植物の挿し木なども広い意味ではクローニングである.特定の性質をもった細胞を単離して,増殖させる場合や,特定の配列を有するcDNAや遺伝子を取り出し,プラスミドファージ(微生物に感染するウイルス)の形で増やす場合もクローニングという.このように,最近では個体のみならず,細胞や分子についても同じ物を増やす操作をクローニングという.

出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報

栄養・生化学辞典 「クローニング」の解説

クローニング

 クローン化ともいう.(1) 同一の遺伝的特性をもつ個体の集団をクローンといい,そのような集団を選抜して作っていくことをいう.(2) 特定のDNAを遺伝子工学的に分離して増殖できるようにすること.

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世界大百科事典(旧版)内のクローニングの言及

【組換えDNA】より

… 実際に研究を行うにあたっては,着目する遺伝子をいかにして単離するかが問題となる。遺伝子の単離を遺伝子のクローニングcloningという。代表的方法は二つあり,一つはメッセンジャーRNAから逆転写酵素(RNA依存性DNAポリメラーゼ)によって相補的DNA(cDNA)を調製するもので,もう一つは形質転換法である。…

※「クローニング」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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