翻訳|Kerberos
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…大学単位や会社単位のネットワークで一括してユーザーを管理する場合,かつての単純なアカウンティング/パスワード認証のモデルでは無理が出てくる。その解決策として1980年代にMITはケルベロスKerberosを開発した。Kerberosは,広域なネットワークで結ばれたマシンでの認証,承認,アカウンティングを包括的に扱うシステムである。…
…主人に報恩する義犬の伝説が多く伝わっている反面,主人に取り入る,主人の威を借る卑しい畜生という悪いイメージも一般にもたれ,手先や下劣なやつを意味する〈走狗〉〈狗腿子〉〈狗蛋〉など罵語によく使われる。【鈴木 健之】
[神話]
世界の神話に現れる犬の中でも,とくに際だっているのはギリシア神話の冥府の番犬ケルベロスである。冥王ハデスとその妃ペルセフォネがすむ館の入口にいて,そこを通る死者たちを威嚇し生者の通過は許さぬと信じられたこの猛犬は,怪物の王テュフォンが,上半身は人間の女で下半身は蛇の形をした女怪エキドナに生ませた,どれも恐ろしい怪物の子の一つで,三つの犬の頭をもち,尾は生きた蛇で,背中からもたくさんの蛇の頭が生え出ており,頭の数は全部で50とも100ともいわれている。…
…のち,みずからの姉妹にあたる女神デメテルの娘ペルセフォネを地上からさらって后とした。 古代ギリシア人の考えによれば,死者の亡霊はまずヘルメスによって冥界の入口にまで導かれ,ついで生者と死者の国の境の川ステュクスまたはアケロンを渡し守の老人カロンに渡されたあと,三つ頭の猛犬ケルベロスの番するハデスの館で,ミノス,ラダマンテュス,アイアコスの3判官に生前の所業について裁きを受ける。その結果,多くの亡霊はアスフォデロス(不花)の咲きみだれる野にさまようことになるが,神々の恩寵めでたき英雄や正義の人士はエリュシオンの野(古い伝承では,はるか西方の地の果て,のちに冥界の一部と考えられた)に送られて至福の生を営む一方,シシュフォスやタンタロスのごとき極悪人はタルタロスなる奈落へ押しこめられ,そこで永遠の責め苦にあうものと想像された。…
…ヘラクレスがプロメテウスの肝臓をついばんでいた鷲を射殺して彼を解放してやったのは,この旅の途上でのできごと。(12)冥府の番犬ケルベロスの生捕り。アテナ,ヘルメス両神の導きで冥府に下った彼は,冥府の王ハデスの許しを得て,素手で捕まえて地上に連れ戻ったが,エウリュステウスの命令ですぐこの猛犬をハデスに返した。…
※「ケルベロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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