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ケルベロス Kerberos

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケルベロス
Kerberos

ギリシア神話の冥府番犬テュフォンエキドナの間に生れた恐ろしい怪物。三つ頭で,へびを尾に生やし,胴体にも無数のへびの頭が生えていたとも,50または 100の頭をもっていたともいわれる。冥府の入口につながれていて,生者は中に入れず,またいったん中に入ったものが外に出ることも許さない。ヘラクレスは 12の難業の1つとして,冥府に下ってこの猛犬を素手でいけどりにして地上に連れ帰り,エウリュステウスに見せて臆病な王を震え上がらせたという。

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デジタル大辞泉の解説

ケルベロス(Kerberos)


ギリシャ神話で、冥府の入口の番犬。三つの頭との尾、さらに胴体には何匹もの蛇の頭をもつとされる。ヘラクレスが12の功業の最後の仕事としてこれを素手で捕らえて地上に連れ出したが、のちにふたたび冥府へ戻した。
冥王星の第4衛星。名はに由来。2011年にハッブル宇宙望遠鏡で発見された。直径は13~34キロ。
コンピューターネットワークにおいて、共通鍵暗号を用いてユーザー認証する技術の一。ユーザーは暗号鍵を管理する鍵配布サーバーにアクセスして認証を得る。

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百科事典マイペディアの解説

ケルベロス

ギリシア神話で冥府(めいふ)の門番をしている猛犬。頭は50(三つともいう),声は青銅のように響き,蛇の尾をもつ。ヘラクレスが十二功業の一つとしてこれを捕らえて地上に連れ出したこともある。
→関連項目テュフォンハデス

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世界大百科事典 第2版の解説

ケルベロス【Kerberos】

ギリシア神話に登場する冥府の門の番犬。ヘシオドスの《神統記》には,この犬は怪物テュフォンとエキドナEchidnaの子で,50の頭と青銅の声をもつと語られているが,古典期の文学や美術では,頭は三つで,蛇の尾をもつ姿に描かれており,キリスト教美術に受け継がれたのも後者の方である。ヘラクレスが冥府に下り,ケルベロスを生捕りにして地上に連れ戻った話は,彼の十二功業の一つとして名高い。【水谷 智洋】

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大辞林 第三版の解説

ケルベロス【Kerberos】

ギリシャ神話で冥府に通じる入口の番犬。二つないし三つの頭をもち、蛇の尾をもつ姿あるいは首や胴体から何匹もの蛇が頭をもたげる姿で表される。ヘラクレスによって地上に引きずり出されたが、のち冥府に再び戻されたという。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケルベロス
けるべろす
Kerberos

ギリシア神話で、冥府(めいふ)の入口を守る番犬。ティフォンとエキドナの子。ヘシオドスによれば、ケルベロスは50の頭と青銅の声をもつとされるが、一般に古典期では、三つの頭と蛇の尾、さらに背中にも蛇の頭をもつとされる。ヘラクレスはその12の功業の最後の仕事として、このケルベロスの捕獲をエウリステウスに命ぜられ、みごと素手で捕らえるが、現世に引き出してのちは、ふたたび冥府へ戻してやった。[丹下和彦]

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世界大百科事典内のケルベロスの言及

【イヌ(犬)】より

…主人に報恩する義犬の伝説が多く伝わっている反面,主人に取り入る,主人の威を借る卑しい畜生という悪いイメージも一般にもたれ,手先や下劣なやつを意味する〈走狗〉〈狗腿子〉〈狗蛋〉など罵語によく使われる。【鈴木 健之】
[神話]
 世界の神話に現れる犬の中でも,とくに際だっているのはギリシア神話の冥府の番犬ケルベロスである。冥王ハデスとその妃ペルセフォネがすむ館の入口にいて,そこを通る死者たちを威嚇し生者の通過は許さぬと信じられたこの猛犬は,怪物の王テュフォンが,上半身は人間の女で下半身は蛇の形をした女怪エキドナに生ませた,どれも恐ろしい怪物の子の一つで,三つの犬の頭をもち,尾は生きた蛇で,背中からもたくさんの蛇の頭が生え出ており,頭の数は全部で50とも100ともいわれている。…

【ハデス】より

…のち,みずからの姉妹にあたる女神デメテルの娘ペルセフォネを地上からさらって后とした。 古代ギリシア人の考えによれば,死者の亡霊はまずヘルメスによって冥界の入口にまで導かれ,ついで生者と死者の国の境の川ステュクスまたはアケロンを渡し守の老人カロンに渡されたあと,三つ頭の猛犬ケルベロスの番するハデスの館で,ミノス,ラダマンテュス,アイアコスの3判官に生前の所業について裁きを受ける。その結果,多くの亡霊はアスフォデロス(不花)の咲きみだれる野にさまようことになるが,神々の恩寵めでたき英雄や正義の人士はエリュシオンの野(古い伝承では,はるか西方の地の果て,のちに冥界の一部と考えられた)に送られて至福の生を営む一方,シシュフォスやタンタロスのごとき極悪人はタルタロスなる奈落へ押しこめられ,そこで永遠の責め苦にあうものと想像された。…

【ヘラクレス】より

…ヘラクレスがプロメテウスの肝臓をついばんでいた鷲を射殺して彼を解放してやったのは,この旅の途上でのできごと。(12)冥府の番犬ケルベロスの生捕り。アテナ,ヘルメス両神の導きで冥府に下った彼は,冥府の王ハデスの許しを得て,素手で捕まえて地上に連れ戻ったが,エウリュステウスの命令ですぐこの猛犬をハデスに返した。…

※「ケルベロス」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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