ケルマーンシャー(読み)けるまーんしゃー(英語表記)Kermānshāh

デジタル大辞泉 「ケルマーンシャー」の意味・読み・例文・類語

ケルマーンシャー(Kermānshāh)

イラン西部の都市。ケルマーンシャー州の州都。旧称バーフタラーン。ササン朝ペルシアのバフラーム4世が建設した町に起源する。クルド人、およびイスラム教徒シーア派多く居住する。近郊にササン朝時代の遺跡タークイブスターンがある。

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改訂新版 世界大百科事典 「ケルマーンシャー」の意味・わかりやすい解説

ケルマーンシャー
Kermānshāh

イラン西部,イラクとの国境に近い都市。同名州の州都。キルマーンシャーKirmānshāhとも呼ばれる。人口81万6428(2003)。ザーグロス山脈の北西部に位置し,古くから同地方の中心地として栄えた。町の起源は,ササン朝時代にさかのぼり,640年ころアラブ・イスラムの支配下に入った。16世紀以降は,東西に対峙するサファビー朝とオスマン帝国の係争の地となるとともに,この地を拠点にした在地のザンガナ家やカージャール朝王族台頭がみられた。19世紀に入ると,イランとトルコを結ぶ東西貿易の交易地として発展し,ヨーロッパの工業製品やイランの手工業品などを扱う商人が各地から集まった。現在は,伝統的商工業のほか,石油産業も興っている。また,イランのクルド族の中心地の一つである。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ケルマーンシャー」の意味・わかりやすい解説

ケルマーンシャー
けるまーんしゃー
Kermānshāh

イラン西部、ケルマーンシャー州の州都。人口69万2986(1996)。ササン朝のバフラーム4世が建設した古い町で、イランとイラクを結ぶ通商路上にある。冬寒く夏は非常に暑い。クルド人やトルコ系住民が多く、小麦のほか、遊牧民による良質の羊毛産地として名高い。近郊にナフティシャー油田の精油所がある。ターク・イ・ブスターン(イランではターケ・ブスターンとよぶ)などササン朝期の遺跡も町の周辺に散在している。

[香川優子]

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百科事典マイペディア 「ケルマーンシャー」の意味・わかりやすい解説

ケルマーンシャー

イラン西部の都市。旧称バーフタラーンBakhtaran。イランのクルド族の中心地。バグダッドハマダーンを結ぶ交通要地で,シーア派イスラム教徒の巡礼路にある。ササン朝時代から知られる。周辺は肥沃で穀物,果実を産する。付近に油田もあり,製油所がある。85万1405人(2011)。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ケルマーンシャー」の意味・わかりやすい解説

ケルマーンシャー

「バーフタラーン」のページをご覧ください。

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