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ケンブリッジ分析学派 ケンブリッジぶんせきがくはCambridge analysists

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ケンブリッジ分析学派
ケンブリッジぶんせきがくは
Cambridge analysists

1920年代イギリスのケンブリッジ大学を中心に起った論理実証主義運動。 G.ムーアや B.ラッセルを中心として起り,L.ウィトゲンシュタインなどがこの学派に属する。この学派は同時代の論理実証主義諸運動 (ウィーン学派,ベルリン学派,ウプサラ学派) と,反形而上学の面で共通であるが,科学と常識を尊重するイギリス哲学の伝統を受継いでいる点では他派と主張を異にする。それゆえ新実在論的分析学派とも呼ばれる。この派の主張は,哲学の第一任務を知識の表現形態である言語の論理的分析による正確さに求め,命題の有意味性と経験的検証可能性とを結びつけることにあるとし,他者,外界の存在などの問題は常識によるべきだとみなした。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ケンブリッジ分析学派
けんぶりっじぶんせきがくは

かならずしも確立された名称ではないが、20世紀初頭のケンブリッジ大学を中心に、19世紀後半からの主流であるイギリス・ヘーゲル学派を批判し、実在論、経験論を主張して、イギリス思想をその本来の伝統にふさわしい伝統に返した一群の哲学者たちの呼称。ラッセル、ムーア、ウィットゲンシュタイン、C・D・ブロードらを代表とする。このうちでラッセルと前期のウィットゲンシュタインは、19世紀から発展した論理思想に依拠する哲学を展開し、とくに後者は論理実証主義の成立に大きな影響を与えた。これに対して、ムーアや後期のウィットゲンシュタインは、日常言語学派の発展に多大の貢献を示した。[杖下隆英]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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