コディアク島(読み)こでぃあくとう(英語表記)Kodiak

翻訳|Kodiak

改訂新版 世界大百科事典 「コディアク島」の意味・わかりやすい解説

コディアク[島]
Kodiak Island

アメリカ合衆国アラスカ州南部の島。アラスカ半島南東にあり,アラスカ湾西部に浮かぶ。面積1万3890km2付近小島をも含めた人口は1万3913(2000)で,中心都市はコディアク。海岸線は複雑で,起伏に富んだ土地はおもに草木におおわれる。漁業(とくにサケ漁)と水産加工が産業の中心をなすほか,牧牛牧羊酪農狩猟も行われる。1912年にはアラスカ半島のカトマイ山噴火により,大被害があった。1784年,アラスカで最初のロシア人植民地がこの島に建設された。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「コディアク島」の意味・わかりやすい解説

コディアク島
こでぃあくとう
Kodiak

アメリカ合衆国、アラスカ湾西部、アラスカ半島の東方にある島。面積1万3890平方キロメートル。標高1500メートル以上で、全体に山がちである。地形、地質的には本土のキナイ半島の延長と考えられる。氷河地形に富み、海岸にはフィヨルドが多い。アラスカ州最大のサケ漁場にあり、北東岸の町、コディアクはサケを中心とする漁業基地となっている。1764年にロシア人グロトフが発見して以来、毛皮と漁業の中心地として発展し、1805年までロシア交易会社の根拠地となっていた。現在はアメリカの軍事基地がある。また世界最大のコディアクグマの生息地でもある。

[鶴見英策]

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「コディアク島」の意味・わかりやすい解説

コディアク島
コディアクとう
Kodiak Island

アメリカ合衆国,アラスカ州南部アラスカ湾内にある島。シェリコフ海峡をはさんでアラスカ半島と向い合う。暖流の影響で気候は比較的温暖である。山がちで,海岸線は氷食作用を受け屈曲に富む。 1763年ロシアの毛皮商人 S.グロトクが到達,84年アラスカ最初の入植が行われた。おもな産業は低地で行われるウシやヒツジの牧畜と酪農。 1939年以来アメリカ合衆国の潜水艦基地になっている。世界最大のコディアクグマの生息地として知られる。中心集落はコディアク。面積 900km2。人口 6365 (市内) ,1万 3309 (島) (1990) 。

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世界大百科事典(旧版)内のコディアク島の言及

【アラスカ湾】より

…沿岸水の一部はアリューシャン海流となってさらに西方へ流れて,ベーリング海に入る。湾西側のコディアク島は1792年建設の漁業基地であり,現在はアメリカ沿岸警備隊の基地でもある。湾内で漁獲される主要魚種はベニザケ,マス,タラ,オヒョウ,ニシン,タラバガニ等で,冷凍魚として多く日本に輸出される。…

※「コディアク島」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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