コンクリートをブロック状に成型,硬化させた製品。建築ではおもに壁体を構成するのに用いられ,軽量化や鉄筋の挿入などの目的で空胴を設けた空胴コンクリートブロックと,L形,Z形などの形状をした薄板状の型枠コンクリートブロックがあるが,単にコンクリートブロックという場合には前者を指すことが多い。土木では護岸用,土止め用など,種類が多い。JIS(ジス)では空胴コンクリートブロックを形状によって基本ブロックと異形ブロックに分けており,前者の寸法は長さ390mm,高さ190mmで,厚さは190mm,150mm,120mm,100mmの4種がある。また品質によりA,B,Cの3種があるほか,水密性により普通ブロックと防水ブロックの別がある。いずれも空胴部を利用して縦,横に鉄筋を通し,その空胴内にコンクリートを充てんして補強しながら積み上げ,壁体をつくるもので,建物以外に門,塀などにも利用される。
→ブロック造建築
執筆者:高坂 清一
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
一定の形状、寸法で工場または現場でつくられる塊状のコンクリート製品。種類によって若干異なるが、比較的硬く練ったコンクリートを用い成形機でつくるものと、型枠に詰めたコンクリートを振動締め固めしてつくるものとがある。多くの種類があるが、建築用、土木用、海洋構造物用に大別できる。建築用コンクリートブロックは明治中ごろ日本に導入され、第二次世界大戦後のブロック組積造に関する建築基準法の整備に伴って普及し、アパート、事務所、倉庫、ブロック塀などに用いられている。コンクリートブロック構造物は、補強コンクリートブロック造設計規準または帳壁構造設計規準などに基づいてつくられる。護岸、土止め用など土木用としてのコンクリートブロックには、埋め込み型と貼(は)り付け型とがある。その形状、寸法には多くのものがあり、用途も河川堤防工事、道路・鉄道工事、砂防工事、埋立て・造成工事など広範囲にわたる。海洋構造物用としての消波および根固めブロックは、その形状、寸法の異なった異形ブロックが多く、もっともよく見かけるのが消波ブロックである。防波堤ブロックは大型ブロックで、消波機能を第一条件として寸法および形が決められている。
コンクリートブロックは一般に普通コンクリートでつくられるが、ときにはブロックの軽量化を目的として、軽量コンクリートでつくられる場合もある。
[西岡思郎]
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