精選版 日本国語大辞典 「コーデュロイ」の意味・読み・例文・類語
コーデュロイ
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翻訳|corduroy
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綿ビロード織のものを縦にけば畝を通すためにカットした織物。縦畝をあらわすには経緯糸の地組織のほかに,もう一組の緯糸をある点で経糸におさえられるよう畳表のように織りつけ,織り上げたあと浮いた部分を毛立ちさせる。畝幅は10mmぐらいから1,2mmぐらいまで。畝の太いものを鬼コール,狭いものを細コールという。地厚で重いが丈夫で暖かいので,幅広く活用できる。無地が多いが柄物もあり,畝で織物の表面に陰ができ色にも深みがでる。ジャケット,スカートなどの日常着,子ども服,室内装飾品などに用いられるが,corduroysとsをつけると,この織物のズボンをさすほどズボンによく用いられる。一説によればフランス語のcorde du roi(王様の畝)に由来し,城の番人にこの織物の服を着せたことからこの名がついたといわれるが,フランスにはなく,イギリスで18世紀末から作られていたとする説もある。日本では明治末期に作られ,ビロード(天鵞絨)に似たところからコール天と呼んだ。コール天には畝のあるものと,一般に広く用いられるものに平地コール天,上等なものに綾コール天などもある。また添毛織物の中には絹や合成繊維で柔らかな重量感をもつシフォンベルベット,綿ビロードで足袋や下駄の鼻緒に用いるべっちん(ベルベッティーン),綿,麻などで作った丈夫なモケットなどがある。
執筆者:船戸 道子
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ドイツ語ではgerippter Manchester、フランス語ではcorde du roiで「王様の畝(うね)」という意味。コール天ともいい、緯毛(よこげ)綿ビロードの一種で、経(たて)方向に畝のある織物。平織あるいは綾織(あやおり)の地の中に毛緯糸を織り込んだのち、経方向にナイフで切り毛足をそろえる。一般に無地染めされるが、最近では多彩な柄物もみられる。日本では、明治後期から静岡県の福田(ふくで)地方で生産が始まりしだいに盛んになっている。生地(きじ)が厚手で、耐久力があるため、実用衣料として子供服、作業服、ズボンなどに使われる。
[角山幸洋]
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