コールラビー(読み)こーるらびー(英語表記)kohlrabi

翻訳|kohlrabi

日本大百科全書(ニッポニカ) 「コールラビー」の意味・わかりやすい解説

コールラビー
こーるらびー
kohlrabi
[学] Brassica oleracea L. var. gongylodes L.

アブラナ科(APG分類:アブラナ科)の越年草。カブカンラン(蕪甘藍)、キュウケイカンラン(球茎甘藍)ともいう。甘藍はキャベツのことで、球状に肥大した茎を食用とする。キャベツの栽培変種の一つで、キャベツに似るがやや小形で、葉質は薄い。花や種子もキャベツと差がない。キャベツとナタネの雑種起源とみる説もある。キャベツが葉を食用にするように改良されてきたのに対して、コールラビーは茎を肥大させて食用にする方向に改良されてきたものといえる。品種により、緑白色のものと紅紫色のものとがある。3~6月と9月に種子を播(ま)き、播種(はしゅ)後60~80日たち、球が径5、6センチメートルのときに収穫する。長く畑に置くと径15センチメートルほどにも肥大するが、硬くて食用にならない。球の側面の葉と葉柄をすこし残して切り、頂部の葉を数枚つけた姿で出荷される。

[星川清親 2020年11月13日]

食品

日本料理にはあまりなじみがないが、中国料理やフランス料理などではよく使われる。ソテーにして焼き肉に添えたり、皮をむいて刻み、サラダや油炒(いた)め、汁の実などに使う。二つ割りにしたものを下ゆでし、1.5センチメートルの厚さに切り、ホワイトソースをかけて食べる。また、薄切りにして、砂糖と酢に一昼夜漬けて即席千枚漬け、半月に切って下ゆでしてからピクルスに、また糠(ぬか)みそに漬けてもよい。そのほか、酢の物シチューにも利用

[星川清親 2020年11月13日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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