ゴスプラン(読み)ごすぷらん(英語表記)Госплан/Gosplan ロシア語

デジタル大辞泉 「ゴスプラン」の意味・読み・例文・類語

ゴスプラン(〈ロシア〉Gosplan)

ソ連国家計画委員会。1921年に創設され、経済諸計画作成任務とした機関。91年ソ連の崩壊とともに消滅

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精選版 日本国語大辞典 「ゴスプラン」の意味・読み・例文・類語

ゴスプラン

  1. 〘 名詞 〙 ( [ロシア語] Gosplan Gosudarstvjennyj planovyj komitjet Sovjeta Ministrov SSSR の略称 ) 旧ソ連最高会議幹部会に直属した国家計画委員会。国家全般にわたる経済基礎計画の作成などを任務とした。一九二一年設置。九一年改組され、ソ連解体後の九二年にロシア連邦経済・予測省となる。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「ゴスプラン」の意味・わかりやすい解説

ゴスプラン
ごすぷらん
Госплан/Gosplan ロシア語

ソ連邦閣僚会議国家計画委員会Государственный плановый комитет Совета Министров СССР/Gosudarstvennïy planovïy komitet Soveta Ministrov SSSRの略称。旧ソ連邦において国家計画を作成し、その遂行をコントロールする連邦=共和国機関。1921年2月に創立されたが、実際はその1年前から存在したゴエルロГоэлро(全ロシア電化委員会)の発展したものである。下部機関として、共和国ゴスプラン、州(地方)計画委員会、地域(市)計画委員会が置かれた。

 ゴスプランは、党および政府経済政策を実現するために、単年度、五か年、長期(15~20年)の国民経済計画を作成するほか、コメコン諸国間の経済計画の調整にも参加した。国民経済計画は、各省庁、共和国ゴスプラン、学術機関の協力を得て、産業部門計画と地域計画、中央計画と企業・機関の経済的自立性、計画諸指標間の調和を保証するように設定された。計画作成にあたっては、バランス法、ノルマ法、各種予測、数学的方法コンピュータなどが動員され、計画のプロポーション、各種バランス、効率性、整合性などが追求された。

[望月喜市]

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百科事典マイペディア 「ゴスプラン」の意味・わかりやすい解説

ゴスプラン

ソ連邦国家計画委員会の略称。ソ連の経済計画を立てる中央機関として,ゴエルロ(全ロシア電化委員会)の後身として1921年創設。党・政府の指令の下に五ヵ年計画などを作成し,年次計画との調整に当たった。ソ連邦の解体に伴ってロシア連邦経済省に吸収された。
→関連項目ソビエト連邦

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ゴスプラン」の意味・わかりやすい解説

ゴスプラン
Gosplan

正式にはソ連邦閣僚会議国家計画委員会と呼ばれ,旧ソ連閣僚会議に直属した経済計画中央機関。 1921年2月ゴエルロ (正式名称は全ロシア電化国家計画委員会) を改組して設立。数次の機能・機構改革を経て,党および政府の指令に基づく国民経済発展計画の作成,計画遂行過程の監督を主要な任務とした。下部機関として各共和国ゴスプラン,自治共和国,州,地区,都市各計画機関がある。ゴスプランの議長は最高会議で任命され,閣僚会議の構成員であった。

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山川 世界史小辞典 改訂新版 「ゴスプラン」の解説

ゴスプラン
Gosplan

国家計画委員会。単一の経済計画を作成し,その遂行を点検するソ連の国家機関。1921年2月に労働国防会議に設置されたが,新経済政策(ネップ)の時代には,その活動の余地は制限されていた。のち五カ年計画の開始以後は,大きな役割を果たすようになった。

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旺文社世界史事典 三訂版 「ゴスプラン」の解説

ゴスプラン
Gosplan

Gosudarstvennyi Planovyi Komitet Soveta Ministrov SSSR(国家計画委員会)の略称。1921年に設立された旧ソ連の計画経済の中心的政府機関
数次の五か年計画の作製はここで行われた。ゴスは国家,プランは計画の意。

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世界大百科事典(旧版)内のゴスプランの言及

【計画経済】より

…しかし17‐20年の内戦期,それに続く21‐25年の国内経済の復興期には,誕生したばかりのソ連は国家存亡の危機に直面していたのであり,めざす経済システムの本格的建設に着手する余裕はなかった。とはいえ1921年2月にはゴスプランGosplan(ソビエト連邦閣僚会議国家計画委員会)が設立され,計画経済システムはともかくも動きはじめた。25年8月に初めて〈望ましい経済発展の指標(管理指標)〉が提示され,国家計画機関の本来の機能が実現された。…

【五ヵ年計画】より

…急進的工業化は市場の自然発生性に依拠して実現することはできないため,それまでのネップ期にみられた市場のメカニズムの利用は後退し,いわゆる〈指令経済〉体制が構築された。その中核をなしたのは,産業部門別の工業管理官庁および国家計画委員会(ゴスプラン)である。 第2次大戦前には第3次までの五ヵ年計画が実施され(ただし,第3次は開戦のため途中で中断),戦後は46年に第4次五ヵ年計画が始まった。…

※「ゴスプラン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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