南大西洋西部にあるイギリス領の島。面積3755km2。フォークランド諸島の東南東約1300kmの南緯54°15′,西経36°15′に位置し,その付属領域をなす。中央のパジット山(2915m)を中心に氷河が広がり,海岸にはフィヨルドが発達する。かつては捕鯨で栄え,中心集落グリュトビーケンGrytvikenの夏の人口は1000人を超えたが,現在の常住人口はキング・エドワード・ポイントの観測基地にいる22人(1980)のみである。1775年J.クックが上陸,当時のイギリス国王ジョージ3世の名を島に冠した。1982年のフォークランド紛争では,領有を主張するアルゼンチンが一時占領した。
執筆者:長谷川 孝治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
南大西洋南西部の南緯54度15分、西経36度45分にある山がちの島。長さ約200キロメートル、幅約40キロメートル。氷河に覆われたペジット山Mount Paget(2900メートル)が最高点。気候は寒冷多湿で、曇天の日が多い。海岸には植物がみられ、アザラシや鳥類もすむ。17世紀末から航海者が視認しており、1775年にジェームズ・クックが探査し、イギリス国王ジョージ3世の名にちなんで命名した。1904年からの捕鯨基地グレトビッケンは、一時日本も操業したが、65年に廃止された。イギリス南極局の観測基地が置かれている。政治的にはイギリス領フォークランド諸島(アルゼンチン名マルビナス諸島)に属するが、アルゼンチンも領土権を主張しており、82年3月には、フォークランド紛争に伴ってアルゼンチンが占領するという事件があった。
[楠 宏]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
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