デジタル大辞泉 「無人」の意味・読み・例文・類語 む‐じん【無人】 人のいないこと。人の住んでいないこと。むにん。[類語]留守・居留守・不在・留守番・留守居・留守を使う・留守を預かる ぶ‐にん【無人】 [名・形動]人がいないこと。人数の少ないこと。人手の足りないこと。また、そのさま。「―で淋しくって困るから」〈漱石・こゝろ〉 む‐にん【無人】 1 人が住んでいないこと。むじん。2 人手がないこと。ぶにん。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
精選版 日本国語大辞典 「無人」の意味・読み・例文・類語 む‐にん【無人】 〘 名詞 〙① 人のいないこと。住む人のないこと。むじん。[初出の実例]「無仏無人の処在に、百千万ありといへども、行仏を染汚せず」(出典:正法眼蔵(1231‐53)行仏威儀)② 人手のないこと。ぶにん。③ 今はすでにこの世にない人。なき人。故人。[初出の実例]「難行苦行して、むにんの御あとをとぶらひけるこそやさしけれ」(出典:御伽草子・花みつ(有朋堂文庫所収)(室町末))④ 恩義や人情などをわきまえない人。ひとでなし。[初出の実例]「またかくの如くなる無人(ムニン)あれば、少人いかに情かけたときと思召しても、ならぬ体にてはこれなきや」(出典:仮名草子・心友記(1643)上) ぶ‐じん【無人】 〘 名詞 〙① 人のいないこと。むじん。むにん。ぶにん。[初出の実例]「人力を以て自然に打克んが為めに、殊更に無人(ブジン)の境を選んで作られたのである」(出典:空知川の岸辺(1902)〈国木田独歩〉三)② 人の心を解さない人。人でなし。[初出の実例]「彼念人(ねんじん)、いやしきぶじんなれば金銀の事とおもひ」(出典:仮名草子・心友記(1643)上) ぶ‐にん【無人】 〘 名詞 〙 ( 形動 ) 人数の少ないこと。人のいないこと。人手のないこと。また、そのさま。無人数。[初出の実例]「家中無人」(出典:明月記‐治承四年(1180)二月一四日)「無人(ブニン)で淋しくって困るから」(出典:こゝろ(1914)〈夏目漱石〉下) む‐じん【無人】 〘 名詞 〙 人が住んでいないこと。また、人物のいないこと。むにん。[初出の実例]「森々として死せるが如き無人(ムジン)の深夜」(出典:火の柱(1904)〈木下尚江〉二四)[その他の文献]〔漢書‐蘇武伝〕 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例