デジタル大辞泉
「サウル」の意味・読み・例文・類語
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サウル
(Saul)
イスラエル王国の
最初の王(在位
前一〇二〇‐前一〇〇〇頃)。ペリシテ人の侵略に対抗するために統一国家の王を必要としたとき、預言者サムエルに選ばれて王位につき、
アンモン人を撃退して
民衆の
要望にこたえた。のちペリシテ人の
攻撃を受けて
ギルボア山で戦死した。前一〇〇〇年頃没。
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サウル
Saul
イスラエル初代の王。在位,前1020ころ-前1000年ころ。ヨルダン川東側の民の侵略を撃退して北方諸部族の王に推され,サムエルにより認定される。海岸地方より持続的な軍事的圧迫を加えていたペリシテ人に対抗するために,伝統を超えた軍事行動を試みてサムエルから見捨てられ,またダビデの軍事的才能を恐れて殺害を企てるなど,晩年は精神が不安定となった。ペリシテ戦にも敗れて,長子ヨナタンとともにギルボア山で戦死した。両者の戦死を悼むダビデの〈弓の歌〉(《サムエル記》下1)は有名。
執筆者:並木 浩一
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サウル
Saul
[生]?
[没]前1010頃
イスラエルの小部族ベニヤミン族の富農キシの子。イスラエル最初の王 (在位前 1020~10頃) 。ペリシテ人の迫害に悩むイスラエルの長老たちによって王を立てることを強く要求された預言者サムエルは,主の言葉に従って丈高く美しい青年サウルに油を注ぎ王となるべきことを伝えた (サムエル記上 10・1) 。サウルは王となり,アンモン人,アマレク人などを征服したが,ペリシテ人との戦いには苦戦を続け,やがて神の言葉にもそむきサムエルとも不和となった。またペリシテ人との戦いに数々の武勲を立て,人々に愛されるようになった部下の将ダビデが主とともにあるのをみて嫉妬し,彼を殺そうとしたが果せなかった。やがてペリシテ人との戦いに敗れ,ギルボア山中で自殺した (同 31章) 。
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サウル
イスラエル王国初代の王(在位前1020年ころ―前1000年ころ)。ベニヤミン族の出身。預言者サムエルによって即位。モアブ,アンモン,エドム,フィリスティア(ペリシテ),アマレク諸族との戦いに勝利をおさめ,王国を危機から救った。後,ギルボア山でフィリスティア人と戦い,その子ヨナタンらとともに敗死(《サムエル記》)。
→関連項目イスラエル王国|ダビデ
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サウル
Saul
(在位前1020頃~前1010頃)
イスラエル王国の指導者。預言者サムエルにより初代の王とされる。鉄器で武装した軍隊を率いてペリシテ人の侵入に対抗したが,ギルボア山の戦いで敗れて自殺。
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サウル
Saul
生没年不詳
『旧約聖書』の伝承にあるヘブライ王国の建設者,初代の王
エジプトの支配力の衰えに乗じ,ペリシテ人・アンモン人らと戦って勝ち,前1025年ごろパレスチナに建国した。のちペリシテ人に破れて戦死。歴史的には不確実。
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世界大百科事典(旧版)内のサウルの言及
【イスラエル王国】より
…前1020年ころ,預言者サムエルの指導の下に,イスラエル諸部族がベニヤミン族出身の[サウル]を王に選び,近隣諸民族の王政にならって建てた王国。それまでの緩やかな部族連合では,海岸地帯から内陸に向かって勢力を拡大してきた[フィリスティア人](ペリシテ人)に対抗できないと悟ったからである。…
【サムエル記】より
…書名にもかかわらず,預言者[サムエル]が主役を演じるのは上8章までと12章のみである。上1~7章は,シロの神殿に仕えたサムエルの少年時代,シロを中心とするイスラエル部族連合がペリシテ人に敗北した経緯,士師サムエルの活動などについて,上8~15章は,サウルがイスラエル初代の王に選ばれたいきさつ,サウルとペリシテ人の戦い,サウルとサムエルの仲たがいなどについて語る。上16~下8章には,サウルの宮廷に仕えた牧童ダビデが,多くの苦難を乗り越えてついにイスラエルとユダの王となり,大帝国を建設したことを物語る〈ダビデ台頭史〉,下9~20章には,ダビデの王子たちの争いと反乱などを伝える〈ダビデ王位継承史〉(《列王紀》上1~2章に続く)が認められる。…
【ダビデ】より
…ユダのベツレヘムの[エッサイ]の子。羊飼いの少年ダビデは,琴の名手として,悪霊に悩まされていたイスラエル王[サウル]を慰めるため宮廷に出仕した。別の伝承によると,ペリシテ人の勇士ゴリアテGoliathを倒して認められ,サウルに仕えるようになったという。…
※「サウル」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」