サファリパーク(読み)さふぁりぱーく(英語表記)safari park

翻訳|safari park

デジタル大辞泉 「サファリパーク」の意味・読み・例文・類語

サファリ‐パーク(safari park)

野生動物放し飼いにし、自動車に乗って観覧する方式の動物公園。

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精選版 日本国語大辞典 「サファリパーク」の意味・読み・例文・類語

サファリ‐パーク

〘名〙 (safari park) 動物を野放しにしておき、入園者は危険のないよう装備した自動車に乗って園内を観覧して回る方式の動物園

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「サファリパーク」の意味・わかりやすい解説

サファリパーク
さふぁりぱーく
safari park

金網などの高いフェンスを周囲に巡らして動物を飼育し、自然の中で生活しているような姿を自動車から見せる施設。1966年イギリスのウィルストシャーにジミー・チッパーフィールドJimmy Chipperfieldによりドライブスルーズーdrive-through zooとしてつくられたものが最初といわれるが、その2年前の1964年(昭和39)、東京の多摩動物公園ではライオンを同様の方法で見せる施設が完成している。以後、アメリカでは1972年にニュー・ジャージー州にできたものが、日本での正式なものは1975年に宮崎県佐土原(さどわら)町(現、宮崎市)にできた宮崎サファリパーク(1986年閉園)が最初である。2003年(平成15)現在、日本動物園水族館協会会員のうち5園がサファリ形式をとっており、ほかに一部をサファリ形式にしている園がいくつかある。

 サファリの語は、本来アフリカにおいて狩猟のためにする旅行を意味するが、国立公園や野生動物保護区内を自動車で見物していく旅行の意味にもなり、やがてサファリパークという語を生んだ。サファリパークの魅力一つに、ライオンやトラなどの猛獣が飼育されている中に自動車などで乗り入れるスリルがあげられる。アメリカなどには、広い地域に多数の動物を飼育できることから、絶滅に瀕(ひん)する野生動物の保護に役だっているものもある。

[齋藤 勝]

『中川志郎著『動物園学ことはじめ』(1975・玉川大学出版部)』『佐々木時雄著『動物園の歴史 日本編』『動物園の歴史 世界編』(1975、1977・西田書店)』『H・ヘディガー著、今泉吉晴・今泉みね子訳『文明に囚われた動物たち 動物園のエソロジー』(1983・思索社)』『マイルズ・バートン著、小原秀雄監訳『動物園と野生生物保護』(1990・佑学社)』『小原二郎著『動物園の博物誌』(1993・中国新聞社)』『浅倉繁春著『動物園と私』(1994・海游舎)』『小倉寛太郎著『フィールドガイド・アフリカ野生動物――サファリを楽しむために』(1994・講談社)』

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