ナデシコ科(APG分類:ナデシコ科)の1属名。アジア、ヨーロッパ、北アフリカの原産。代表種のサボンソウS. officinalis L.はヨーロッパ原産の多年草で、おもに花壇用に栽培される。茎は分枝して横にはい、上部は直立して高さ20~90センチメートルになる。葉は対生し、披針(ひしん)形で9~10センチメートル、毛はなく、3本の葉脈が目だつ。6~8月、円筒状の萼(がく)の先に、弁先がへこんだ径4センチメートルの5弁花を円錐(えんすい)状集散花序につける。花色は桃色を帯びた白色。変種として赤色や桃色のものがあり、八重咲き種もある。じょうぶでやせ地でもよく育ち、日当りのよい所でよく繁茂する。繁殖は株分け、実生(みしょう)、挿芽による。根や葉にサポニンやサポナリンを含み、水に浸(つ)けると汁液がせっけんのように泡を出すのでサボンソウの名がある。乾燥した根は去痰(きょたん)薬、体質改善薬に用いる。
本属には栽培種としてサボンソウのほかにツルコザクラ(ヒメサボンソウ)S. ocymoides L.やS. caespitosa DC.などがある。
[神田敬二 2021年1月21日]
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
東海沖から九州沖の海底に延びる溝状の地形(トラフ)沿いで、巨大地震発生の可能性が相対的に高まった場合に気象庁が発表する。2019年に運用が始まった。想定震源域でマグニチュード(M)6・8以上の地震が...
12/17 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
11/21 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新