サービサー(読み)さーびさー

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

サービサー

債権の回収を専門に行う業者。金融機関やノンバンクからの委託を受ける。1999年に施行された「サービサー法」で一般企業に解放された。それまで債権の回収は、弁護士法の規定で弁護士にしか認められていなかった。一般的なサービサーは、金融機関が抱える不良債権の担保物件を買い取り・売却することで利益を上げる。米国での不良債権回収の中心的役割を果たしているのがサービサーだ。

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知恵蔵の解説

サービサー

債権の管理・回収業者。1999年2月に施行された「債権管理回収業に関する特別措置法」に基づき、認可され営業を行っている民間サービサーは101社(2006年7月7日現在)で、「今後も増えていく可能性が高い」(法務省)と受け止められている。背景には、銀行等が抱える巨額な不良債権の早期処理ニーズがある。一般的なケースは、銀行は債権をSPC(特定目的会社)に売却する。SPCはこの債権を証券化して投資家に販売するが、同債権が正常債権の場合はその管理を、また不良債権であればその回収をそれぞれサービサーに委託する。銀行は不良債権等を売却することで、税務上の損金処理ができ、自己資本比率を高めることができる。また、正常債権についても弁済期を待たずに早期に現金化でき、その資金を新たな投融資に充当できるメリットがある。

(竹内文則 富士常葉大学教授 / 森岡英樹 金融ジャーナリスト パラゲイト・コンサルタンツシニア・リサーチ・アソシエイツ / 2007年)

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不動産用語辞典の解説

サービサー

サービサーとは債権の回収を専門に行う業者の事。従来は債権回収業務は弁護士法に基づき、弁護士のみに認められていたが、平成11年施行の「債権管理回収業に関する特別措置法」(サービサー法)により、許可を受けた債権回収業者が、金融機関等の保有する金銭債権の管理及び回収を行う事が可能となった。

出典 不動産売買サイト【住友不動産販売】不動産用語辞典について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

サービサー
さーびさー
servicer

金融機関にかわって、返済が滞っている債権を管理・回収する専門会社。銀行、リース会社、クレジット会社などから債権回収を受託して手数料を稼ぐほか、債権の担保である不動産などを売却して利益をあげる。金融機関が独自に回収するより効率がよい場合が多いうえ、金融機関にとってはサービサーに不良債権を売却すれば貸借対照表から切り離して不良債権を最終処理できる利点がある。
 アメリカでは、債権回収業務の中心的機関として定着している。日本では暴力団の介入を防ぐ目的などで、債権回収業務は弁護士にしか認められていなかった。しかし1990年代前半、バブル経済崩壊後の不良債権問題の象徴であった住宅金融専門会社(住専)を処理するため、公的サービサーとして「住宅金融債権管理機構」(現在の整理回収機構)が設立された。その後も不良債権処理が遅々として進まないため、政府・自民党は1998年(平成10)、金融再生トータルプランで民間サービサーの解禁を表明。1999年施行の「債権管理回収業に関する特別措置法」(サービサー法)で、民間企業が法務大臣の認可を受ければサービサー業務を行えるようにした。
 法務省によるとサービサー数は102社、法律施行以後の取扱債権数は8374万件、債権額は279兆円に達し、うち約31兆円を回収している(2009年末時点)。[矢野 武]

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