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シットウェル Sitwell, Dame Edith

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

シットウェル
Sitwell, Dame Edith

[生]1887.9.7. ヨークシャー,スカーバラ
[没]1964.12.9. ロンドン
イギリスの女流詩人。名門に生れたが,幼時から反骨精神に富み,年刊詩集『輪』 The Wheels (1916~21) を主宰し弟のオズバート,サシェバレルらとともに伝統詩に反抗した。ことに言語の音楽性を強調する初期の詩論とその実践──詩集『正面』 Façade (22) とその朗読会 (23) ──は詩壇に大きな反響を呼んだ。『眠れる美女』 The Sleeping Beauty (24) などののち,『黄金海岸の奇習』 Gold Coast Customs (29) の頃から文明批評的要素が加わり,それは『街の歌』 Street Songs (42) ,『緑の歌』 Green Song (44) ,『冷気の歌』 Song of the Cold (45) などで発展したが,これに宗教的要素が徐々に加わってきた。原爆の詩3編を含む『薔薇の歌』 The Canticle of the Rose (49) にそれが特に顕著である。以後『庭師と天文学者』 Gardeners and Astronomers (53) ,『追放者』 The Outcasts (62) などの詩集があり,散文に『ポープ伝』 Alexander Pope (30) ,『詩人の手帖』A Poet's Notebook (43) ,『シェークスピア覚書』A Notebook on William Shakespeare (48) がある。

シットウェル
Sitwell, Sir Osbert

[生]1892.12.6. ロンドン
[没]1969.5.4. フィレンツェ
イギリスの詩人。姉イーディス,弟サシェバレルとともに『輪』の新詩運動に加わった。イートン校に学び,1912年軍隊に入り第1次世界大戦に従軍したが,19年執筆に専念するため軍籍をひいた。以来その生活は彼自身の言葉に従えば「俗物に対するみずからも傷つく白兵戦の連続」であったが,それは『アルゴ船の勇士とクリシュナ神』 Argonaut and Juggernaut (1919) に始る数多くの風刺詩や,上流社会を批判した『爆撃の前』 Before the Bombardment (26) をはじめとする斬新な形式の小説によるものであった。しかし代表作は5巻の自伝 (45~50) で,記念すべき時代の記録である。

シットウェル
Sitwell, Sir Sacheverell

[生]1897.11.15. ヨークシャー,スカーバラ
[没]1988.10.1. ロンドン
イギリスの詩人,美術批評家。イーディスとオズバートの弟。オックスフォード大学卒業。『南欧バロック芸術』 Southern Baroque Art (1924) をはじめとする数冊の美術史や,物語詩『ダン博士とガルガンチュア』 Doctor Donne and Gargantua (30) などのほかに自伝 (26) ,画家や建築家の評伝,旅行記などがある。 1958年に来日,『錦帯橋』 Bridge of the Brocade Sash (59) という日本印象記を書いた。

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デジタル大辞泉の解説

シットウェル(Sitwell)

(Edith ~)[1887~1964]英国の女流詩人。弟らとともに詩の革新運動を展開。音楽のリズムを詩に生かした高踏的詩風で有名。作「ファサード」「黄金海岸の慣習」など。
(Osbert ~)[1892~1969]英国の詩人・小説家。の弟。辛辣(しんらつ)な風刺を特色とする。
(Sacheverell ~)[1897~1988]英国の詩人・美術評論家。の弟。三姉弟のなかで、詩風はもっとも伝統的。

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百科事典マイペディアの解説

シットウェル

英国の女性詩人,評論家。1915年にボードレール風の詩で出発,1916年―1921年詩誌を主宰,続いて《ファサード》(1922年),《眠れる美女》(1924年),《黄金海岸の風習》(1929年)など,繊細な感覚と色彩に富んだ作品を発表する。
→関連項目ウォルトン

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