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シルバー民主主義 しるばーみんしゅしゅぎSilver Democracy

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知恵蔵miniの解説

シルバー民主主義

少子高齢化の進行で有権者に占める高齢者(シルバー)の割合が増し、高齢者層の政治への影響力が増大する現象。選挙に当選したい政治家が、多数派の高齢者層に配慮した政策を優先的に打ち出すことで、少数派である若年・中年層の意見が政治に反映されにくくなり、世代間の不公平につながるとされている。主に民主主義体制の先進国で見られる。中でも急速に高齢化の進む日本では、社会保障制度の抜本的な改革が先送りされ、年金、医療、介護など高齢者向けの支出が増える一方、教育や子育てなどの分野に充てられる費用が縮小し、勤労世代への負担が増加するという世代間格差が拡大している。このまま社会保障費の増大に歯止めがかからなければ、国の財政が行き詰まって社会保障制度が機能しなくなる可能性があり、20歳以下の将来世代への影響も懸念されている。

(2013-11-22)

出典|朝日新聞出版
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デジタル大辞泉の解説

シルバー‐みんしゅしゅぎ【シルバー民主主義】

少子高齢化の進行に伴って、有権者人口に占める高齢者(シルバー世代)の割合が増加し、高齢者層の政治的影響力が高まること。若年層や中年層の意見が政治に反映されにくく、高齢者向けの施策が優先されがちになるといった弊害が指摘されている。シルバーデモクラシー。

出典|小学館
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

シルバー民主主義
しるばーみんしゅしゅぎ
silver democracy

有権者全体のなかで高い割合を占める高齢者向けの施策が優先される政治のこと。日本ではとくに2000年代後半に団塊の世代定年退職の時期を迎え、有権者に占める高齢者の比率が上昇した。しかも20~30歳代の有権者の投票率が低いことから、政治家も高齢者の声に耳を傾けがちになり、「高齢者の声が通りやすい政治」が現出した。国政の場よりも深刻なのが地方自治体で、保育園の増設、小学校の耐震補強などの予算よりも、高齢者向け文化センターの建設、高齢者向けイベントへの支援金措置などが優先される事態が頻発している。シルバー民主主義の問題点は、若年層の福祉を意図的に軽視することである。たとえば、正社員としての就職がかなわず短期の派遣社員として不安定な生活を送る若者に対し、「本人のやる気不足」「親の教育の問題」といった精神論でかたづけ、構造的問題としてとらえることを避けようとする。これが日本の活力をそぎ、長期にわたる経済の低迷を招いていると指摘する識者も多い。シルバー民主主義の蔓延(まんえん)を避けるためには、若年層を含むすべての有権者に投票を義務づけること、一票の格差を完全になくし都市部で働く若年層の声が政治に反映されやすくすること、などの対策が考えられる。[編集部]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)
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