ジェーン・エア(読み)じぇーんえあ(英語表記)Jane Eyre

日本大百科全書(ニッポニカ) 「ジェーン・エア」の意味・わかりやすい解説

ジェーン・エア
じぇーんえあ
Jane Eyer

イギリス女流作家シャーロット・ブロンテの長編小説。1847年男の筆名で出版され爆発的な人気をよび、作者女性とわかって、いっそうの話題を巻き起こした。激しい情熱的な気性をもつ孤児ジェーン・エアが、周囲の人々の意地悪や当時の社会因習にもめげずに雄々しく生き抜き、最後には家庭教師として住み込んだ屋敷主人と結婚するという物語

小池 滋]

『遠藤寿子訳『ジェイン・エア』(岩波文庫)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「ジェーン・エア」の意味・わかりやすい解説

ジェーン・エア
Jane Eyre

イギリスの女流作家 C.ブロンテの小説。 1847年刊。孤児となった少女が自我を主張し続ける波乱に満ちた半生の物語。ジェーンは,幼いとき父母を失って叔母の世話になるが,冷遇虐待を受けて叔母一家に反抗し,孤児院同然の慈善学校へ送られる。卒業後,ロチェスター家の家庭教師となり,バイロン的な主人と恋に落ちる。結婚式にのぞんで彼には精神異常の妻がいることが知れ,ジェーンは出奔する。雪の道を行き暮れてたどりついた家が偶然にも親類の家であり,いとこのセント・ジョン・リバーズに求婚されるが,ちょうどその頃火災にあって失明したロチェスターのジェーンを求める声が心に伝わり,彼女は彼のもとに帰り,自殺した妻に代って彼の伴侶として暮す。

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