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スピネル型構造 スピネルがたこうぞうspinel structure

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スピネル型構造
スピネルがたこうぞう
spinel structure

立方晶系に属する結晶構造の1種。スピネル (尖晶石) MgAl2O4 のように,2価の金属元素を X ,3価の金属元素を Y として XY2O4 で表わされる酸化物にみられる。図 (単位胞の 1/4 ) に示したものは正スピネル型で,他に Y(XY)O4 で表わされる逆スピネル型があり,その例には磁鉄鉱 (四酸化三鉄) Fe3O4 がある。電気伝導や磁性などの物性に異常を示すものが多い。

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デジタル大辞泉の解説

スピネルがた‐こうぞう〔‐コウザウ〕【スピネル型構造】

複酸化物の結晶構造の一。等軸晶系。名称の由来となったスピネルのほか、フェライトやマンガン酸リチウムなどに見られる。特殊な電気的・磁気的特性を示すことから、電子材料として用いられるものが多い。スピネル構造。一般式AB2X4

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

スピネル型構造
すぴねるがたこうぞう
spinel structure

一般式AB2X4となる金属元素の複酸化物、複硫化物にみられる典型的結晶構造形式の一つ。これらのうち、スピネルが最初に構造決定がなされたのでこのようによばれる。スピネルは組成MgAl2O4の鉱物で、空間群Fdmの立方(等軸)晶系の単位胞に、面心立方格子をつくる32個の酸素原子を含み、正四面体型4配位位置8か所にマグネシウム原子、正八面体型6配位位置16か所にアルミニウム原子が収まる。陽イオンA、Bには、正電荷の総和が8となる各種の組合せが可能であるが、その配列がスピネルと同じにならないものもある。スピネルと同じ配列のものをとくに正常スピネル型という。Bの半数が4配位、Bの半数とAが6配位の位置に収まるものを逆スピネル型といい、AとBが両方の位置に無秩序に分布するものを乱れスピネル型という。見かけ上AとBが同じ四酸化三コバルトCo3O4は正常スピネル型でCo(Co)2O4、四酸化三鉄Fe3O4は逆スピネル型でFe(FeFe)O4となる複酸化物である。[岩本振武]

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