スミチオン(英語表記)Sumithion

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

スミチオン
Sumithion

有機リン殺虫剤有機リン製剤)。住友化学の登録商標で,一般名はフェニトロチオン,MEPなど。パラチオンのような殺虫力があり哺乳動物に対する毒性の弱い殺虫剤を目指して開発された。パラチオンの約 100分の1の毒性といわれる。化学名 4-ニトロ- m -トリルジメチルホスホロチオエート。沸点 140℃/0.1mmHgの液体で水に不溶,アルカリに安定。二化めい虫など稲作害虫のほか,果樹,蔬菜の害虫などに広く用いられている。

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百科事典マイペディアの解説

スミチオン

日本で発明された有機リン酸エステル系殺虫剤。パラチオンの誘導体の一つで商品名。人畜毒性はパラチオンより著しく低いが効果は同等。衛生害虫全般に有効で,特にカ,ハエ,ゴキブリに効果著しい。農業ではイネのメイチュウをはじめ野菜,果樹の各種害虫防除に広く使用。乳剤,油剤,粉剤がある。(図)
→関連項目殺虫剤

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世界大百科事典 第2版の解説

スミチオン【Sumithion】

住友化学工業が開発した有機リン酸エステル系殺虫剤の商品名。一般名はMEP,フェニトロチオンfenitrothion。下に示した化学構造からも明らかなように,パラチオンにきわめて類似した構造を有しているが,哺乳類に対する急性毒性(マウス経口)LD50が1336mg/kgと,パラチオンに比べて著しく低いのが特徴である。殺虫活性はパラチオンに類似し,ニカメイチュウ,ウンカ,ツマグロヨコバイ,カメムシなどのイネの害虫のほか,モモシンクイガ,ハマキムシ,アブラムシ,シンクイムシなど広範な害虫に有効で,現在日本において最も多量に使用されている殺虫剤の一つである。

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大辞林 第三版の解説

スミチオン【Sumithion】

有機リン系殺虫剤の一。フェニトロチオン(fenitrothion)の商標名。農水省による一般名は MEP 。松枯れ対策のために空中散布される。神経毒性があり、輸入小麦などへの残留が問題となる。

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