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デジタル大辞泉
「スライド制」の意味・読み・例文・類語
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スライド制
すらいどせい
sliding scale system
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スライド制
スライドせい
生計費指数,利潤指数などに応じて賃金を自動的に調整する方法をいうが,通常は,物価・生計費指数 (これに代って消費者物価指数) による賃金,年金などの調整方法を意味する。今日では,社会保険の給付,特に年金給付について物価 (生計費) や賃金などの上昇に対応してその額を引上げていくことをいう。現在,国民年金法,厚生年金法などでは,総務省作成の全国消費者物価指数が直近の給付額の改定措置が講ぜられた前年の物価指数をこえ,または下がるにいたった場合においては,その上昇し,または低下した比率を基準として,その翌年の4月以降の当該年金たる給付の額を改定する (国民年金法 16条の2,厚生年金保険法 34) こととなっている。
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スライドせい【スライド制 sliding scale method】
特定の指数の変動に応じて賃金を自動的に上下させる制度のことで,スライディング・スケール制ともいう。1875年,イギリスの炭鉱で賃金を石炭価格に結びつける方法を導入したのが最初で,やがて産業の利潤指数にリンクさせる方法も現れたが,第1次大戦以後,生計費指数や消費者物価指数に結びつける方法が支配的となった。これを物価スライド制といい,労働協約にこの方法を定めたものをエスカレーター条項と呼ぶ。物価スライド制は,物価が上昇すれば改定交渉なしに自動的に賃上げを行うものであるから,労働者にとって実質賃金維持のための防衛手段となるが,資本家にとっても団体交渉やストライキを回避するうえに役立つ。
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スライド制【スライドせい】
生計費,製品販売価格,利潤などの指数の変動によって自動的に賃金額を調整する方法。物価・生計費指数スライド制が多い。一種の安定賃金であり,実質賃金の低落防止には役立つが,実質賃金水準を向上させることはできない。賃金に関する限り,現在の日本では,この制度が導入される例はまれである(年金等の公的給付の世界では,物価スライド制が主流である)。→生計費調整条項
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