セッコウ(石膏)(読み)せっこう

百科事典マイペディア 「セッコウ(石膏)」の意味・わかりやすい解説

セッコウ(石膏)【せっこう】

天然に産する硫酸カルシウム2水塩CaSO4・2H2Oの鉱物名。単斜晶系の柱状または板状結晶で,硬度2,比重2.32。無色,ときに不純物により灰,黄,赤に着色。透明ないし半透明。最も多量に産出する硫酸塩鉱物で,大きな堆積層をなし,岩塩硫黄黒鉱鉱床などに伴う。加熱により結晶水の一部を失い硬セッコウ焼セッコウ)となる。ポルトランドセメント凝結遅緩材,紙・ゴムの充填(じゅうてん)材,顔料などに使用。微結晶粒子の集合体からなる塊状の雪花セッコウアラバスター)は装飾用,彫刻用。
→関連項目水硬性

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