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ゼカリヤ書 ゼカリヤしょBook of Zechariah

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ゼカリヤ書
ゼカリヤしょ
Book of Zechariah

旧約聖書一書捕囚期後期の 12小預言書の一書。まったく無関係な2つの部分より成る。前半 (1~8章) はゼカリアの預言の集成であり,9章以下は別の預言者 (9~11章を第2ゼカリヤ,12~14章を第3ゼカリヤと呼ぶ) によるものである。バビロニアの捕囚から帰還したあとのエルサレムは,困難な情勢が続き神殿の再建の事業は中断されていた。ゼカリアにのぞんだ主の言葉と8つの幻に導かれて,彼は万軍の主の家である神殿の再建にこそイスラエルの民の平和と繁栄の種がある,すなわち民が主へと帰り,主の家がエルサレムのなかに建てられたとき,主はシオンへ帰りエルサレムは忠信な町と呼ばれ,町々はよい物で満ちると説いて,事業の再開に大きく貢献した。後半は2つの託宣を含む。最初のものには,ツロの滅亡やバビロニアの捕囚からの解放など前4世紀末頃から前3世紀初めの出来事についての預言が,後者には諸国民のエルサレムへの攻撃と主の力によってエルサレムが守られ,最後の勝利が訪れることについての預言が含まれている。

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世界大百科事典 第2版の解説

ゼカリヤしょ【ゼカリヤ書 Book of Zechariah】

旧約聖書の〈12小預言者〉に属する預言書。《ザカリヤ書》ともいう。この書は二つの部分に分けられる。第1部は1~8章であり,《ハガイ書》に続き,預言者ハガイの後継者である預言者ゼカリヤの活動についての記事と,彼が見た幻を書き記している。ゼカリヤも,総督ゼルバベルと大祭司ヨシュアを励まして,エルサレム第二神殿の建設を助けた。ゼルバベルを王として戴冠させる企図が失敗したことは,6章11節にゼルバベルの名が削られて,大祭司ヨシュアの名が記されていることから推察される。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ゼカリヤ書
ぜかりやしょ
Zekharyhヘブライ語
Sachariaラテン語
Zechariah英語

旧約聖書』中の十二小預言書の一つ。1~8章が預言者ゼカリヤの本来のもの。明確な日付があり、紀元前520年から前518年に及んでいる。預言者ハガイと同時代で、いわゆる預言者の系譜の最後期にあたる。ゼカリヤは、バビロン捕囚からの解放後の時代に、総督ゼルバベル、大祭司ヨシュアらを激励して、エルサレム神殿再建を急ぐことを使命とし、世界審判の切迫を告げ、そのときまでに神殿完成を求める預言を語った。9~14章は、神の王国の勝利をテーマとし、黙示文学的色彩が濃く、前3~前2世紀の成立とされる。ロバに乗って登場する平和のメシア像(9章)は、イエス・キリストを預言するものとして『新約聖書』で引用されている(「ルカ伝福音(ふくいん)書」19章35)。[清重尚弘]

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