ドイツ,ノルトライン・ウェストファーレン州の工業都市。人口16万5583(1999)。都市権を獲得したのは15世紀のことだが,すでに13世紀より刀剣鍛冶の中心地として知られた。ブッパーWupper川の水力,森林,隣接ジーガーラントの鉄鉱石に恵まれ,1600年ころには当市の刀剣鍛冶は全ヨーロッパ的名声を博するにいたった。16世紀にはナイフ,18世紀には食器,はさみの生産も開始され,今日ではひげ剃器,医療器具等も含めてあらゆる種類の刃物が生産され,その販路は全世界に及ぶ。また金属,機械,電機,化学,製紙,皮革,食品等の関連諸工業も成立したが,基軸産業である刃物工業には圧倒的に中小企業が多く,第2次大戦後はとりわけ日本製品に市場を蚕食された。1840年に設立された商工会議所は1977年にブッパータール会議所に統合された。ドイツ刃物博物館(1954設立)がある。
執筆者:渡辺 尚
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…他方,90cmに達する両刃の長剣は貴族や指揮者の権威の象徴であった。ダマスクス剣の技術はヨーロッパに定着し,地理的に鉄の鉱床に恵まれたジーゲンやゾーリンゲンは,9世紀には名剣の産地として知られている。カール大帝は勅令をもって幾度か剣の輸出を禁じているが,魅力ある商品であったらしく,カロリングの工房の銘のある剣は広範囲に発見されている。…
※「ゾーリンゲン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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