チオアルコールともいう.ヒドロキシ基の酸素原子を硫黄原子に置換した,RSH化合物の総称.低分子量の化合物は広く天然に存在し,漬けものの香気,スカンクの臭気など強い特有の臭いをもつ.硫黄原子の影響で,相当するアルコールに比べて極性が低く,弱酸性であり,有機溶媒には溶けるが,水に溶けにくく,沸点も低い.脂肪族チオールがハロゲン化アルキルと硫化水素ナトリウムとから得られるのに対し,芳香族チオールはアリールグリニャール試薬と単体硫黄との反応で得られる.脂肪族チオールに比べ芳香族は酸性が強く,アルコールに近い性質をもつ.重金属塩と安定なメルカプチドを形成する.酸化されやすく空気中でもジスルフィドを与えるが,この性質は生体内でも重要な役割を果たしている.赤外吸収スペクトルでは2500 cm-1 付近にS-Hの吸収を示す.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報
[1864~1915]ドイツの精神医学者。クレペリンのもとで研究に従事。1906年、記憶障害に始まって認知機能が急速に低下し、発症から約10年で死亡に至った50代女性患者の症例を報告。クレペリンによっ...
9/11 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新