チャップリンの独裁者

  • The Great Dictator
  • ちゃっぷりんのどくさいしゃ
  • チャップリンのどくさいしゃ
  • チャップリンの独裁者 The Great Dictator

デジタル大辞泉プラスの解説

1940年製作のアメリカ映画。原題《The Great Dictator》。チャーリーチャップリン初のトーキー作品。アドルフ・ヒトラー独裁政治を痛烈に批判した。製作・監督脚本主演チャールズ・チャップリン、共演:ジャック・オーキー、ポーレット・ゴダードほか。第13回米国アカデミー賞作品賞ノミネート。

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世界大百科事典 第2版の解説

1940年製作のアメリカ映画。サウンド版の《モダン・タイムス》(1936)に続くチャールズ・チャップリンの最初のトーキー映画。チャップリンの4日後に同じ貧困と無名のうちに生まれ,チャップリンとはいわば正反対の方向に進んで世界制覇の野望に燃えたヒトラーとそのファシズムに対して,チャップリンが〈たった1人の戦争〉をいどんだ作品で,〈時代の歴史〉に対するもっとも痛烈な風刺喜劇として評価されている。 そもそもの着想はイギリスのプロデューサー,アレクサンター・コルダによるもので,その内容が表ざたになると,駐英ドイツ大使の抗議,ヒトラーとゲッベルスからの直接的な圧力をはじめ脅迫状や製作中止勧告が相次いだが,チャップリンは独裁者ヒンケルとユダヤ人の床屋の二役をみごとに演じて,誇大妄想狂の〈独裁者〉の内面をあばいてみせた。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

アメリカ映画。監督チャールズ・チャップリン。1940年作品。チャップリンの映画監督作品のなかで、もっとも政治色が前面に押し出された作品。1930年代なかば、国際的ファシズムが台頭し、1941年にアメリカが第二次世界大戦に参戦すると、ハリウッド映画市場でも戦争関連作品がブームとなり、本作も同年のアメリカ国内興行成績のベスト10入りした。当時、ハリウッド映画作品は、まだドイツやイタリアにも輸出されていたが、チャップリンは本作で、ユダヤ系理髪師とナチスドイツのヒトラーを想起させる独裁者の一人二役を演じ、ファシズムを滑稽(こっけい)かつ痛烈に風刺してみせている。チャップリン作品で初のトーキー映画。また本作以降トレードマークである浮浪者衣装はみられなくなる。このトーキー導入以降、チャップリンが監督する作品は減少し、俳優としてのみの出演が増えていく。1960年(昭和35)日本公開。[堤龍一郎]

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