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チョウチョウウオ Chaetodon auripes

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

チョウチョウウオ
Chaetodon auripes

スズキ目チョウチョウウオ科の海水魚全長 18cm内外。体は著しく側扁し,頭は小さい。色彩は鮮かで,黄褐色の地に褐色の縦線が十数本走り,頭部には眼を横切る1黒褐色帯がある。熱帯性の魚で暖海の岩礁帯にすむ。観賞魚

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百科事典マイペディアの解説

チョウチョウウオ

チョウチョウウオ科の魚の総称スズメダイ科と並んで,サンゴ礁魚類の代表。小型の魚で,体高が高く側扁し,色彩や斑紋があざやかなものが多い。水族館でも,ペットとしても,ダイバーたちにも人気がある。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

チョウチョウウオ
ちょうちょううお / 蝶々魚
butterfly fish

硬骨魚綱スズキ目チョウチョウウオ科Chaetodontidaeの海水魚、およびそのなかの1種。この科の魚は形態面では、体は円形でよく側扁(そくへん)し、口は小さく突出して歯が細かい糸状であることが特徴。底生生活前の幼生はトリクチスとよばれ、頭部には骨性の突起が発達している。生態面では、サンゴ礁の発達する世界中の暖かい浅海に10属約140種が分布し、サンゴ礁のポリプや礁の間隙(かんげき)にすむ小動物、付着藻類を食べるなどの特徴をもつ。少数の種はサンゴ礁の発達限界(ほぼ南北30度の緯線内)の外側に生息し、とくにシラコダイChaetodon nipponなどは南日本海域でのみ繁殖する。日本には7属46種が生息するが、いずれも色彩が豊かで水族館などで人気がある。ハタタテダイHeniochus acuminatusやトゲチョウチョウウオC. aurigaなどの幼魚はほかの大形魚の外部寄生虫を食べ、「掃除共生」を行う。温帯域では小形で食用とはされないが、熱帯域では20センチメートル以上にもなり、食用として美味である。
 また、この科にはフエヤッコダイForciger flavissimus、ハタタテダイ、タキゲンロクダイCoradion altivelis、カスミチョウチョウウオHemitaurichthys polylepisなどがあり、いずれも美麗な体色と特異な形態で観賞魚として有名。近縁の科としてはキンチャクダイ科Pomacanthidaeがあり、本科と同様に美しく飼育しやすいので水族館や愛好家に人気がある。
 チョウチョウウオC. auripesは、千葉県から南西諸島、東シナ海に分布。全長20センチメートルに達する。シラコダイとともにこの科のなかではもっとも北の温帯域に分布する種であるが、その繁殖生態は謎(なぞ)で産卵期、産卵域すら判明していない。幼魚は初夏に中部日本以南の沿岸に出現して潮だまり(タイドプール)にも入るが、成長につれてしだいに深みに移る。大形の個体は南西諸島や小笠原(おがさわら)諸島でしか観察されない。本種は、従来インド洋産の別種C. collareと混同され、その学名をあてていたが、別種であることがわかり改められた。[井田 齋]

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