チンダル(読み)ちんだる(英語表記)John Tyndall

デジタル大辞泉 「チンダル」の意味・読み・例文・類語

チンダル(John Tyndall)

[1820~1893]英国物理学者。アイルランドの生まれ。微粒子による散乱光の研究で知られ、文筆家・登山家としても有名。著「アルプス氷河」など。

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精選版 日本国語大辞典 「チンダル」の意味・読み・例文・類語

チンダル

  1. [ 一 ] ( William Tyndale ウィリアム━ ) イギリスの宗教改革者。聖書権威主張新約聖書翻訳をドイツで刊行宗教裁判異端とされ、死刑となった。一五三六年没。
  2. [ 二 ] ( John Tyndall ジョン━ ) イギリスの物理学者。結晶体の磁気的性質・音響などに関する研究がある。微粒子による散乱光の研究はチンダル現象として有名。(一八二〇‐九三

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チンダル」の意味・わかりやすい解説

チンダル
ちんだる
John Tyndall
(1820―1893)

イギリスの物理学者。アイルランドのカーロー州リーランブリッジに生まれ、マンチェスターの鉄道会社に勤めた。1847年新設のクイーンウッド大学で数学を教えた。翌1848年ドイツのマールブルク大学に入学、物理学・化学などを学び、1850年卒業し、1年間べルリン大学に学んだ。その後帰国して、1853年にはファラデーの後を継いで王立研究所自然科学教授となり、1887年までその地位にあった。「チンダル現象」とよばれる、微粒子による散乱光の研究で知られるほか、音波の透過に及ぼす大気密度の影響など、音響学に関する研究がある。熱現象については分子運動論的解釈の立場をとり、J・R・マイヤーの論文を英訳、紹介するなどした。ファラデーの伝記を書き、また王立研究所での通俗講演は名講義として評判をよぶなど、科学啓蒙(けいもう)に貢献した。著名な登山家でもあり、著書『アルプス紀行』『アルプスの氷河』などもある。

[藤村 淳]

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化学辞典 第2版 「チンダル」の解説

チンダル
チンダル
Tyndall, John

アイルランド生まれのイギリスの物理学者.独学で科学を学ぶ.製図工,土木技師として働いた後に,1847年イングランドHampshireのQueenwood Collegeの数学・製図講師となり,同僚であったE. Frankland(フランクランド)と知り合う.Franklandとともに1848年渡独し,マールブルク大学で物理学を学び,1851年博士号を取得.1852年M. Faraday(ファラデー)の後押しでロイヤル・ソサエティ会員に選出される.1854年ロイヤル・インスティチューション教授となり,Faradayの後任として1867~1885年同所の所長を務めた.微粒子による光の散乱,とくにコロイド溶液のチンダル現象(微粒子による光の散乱現象)の発見で著名であるが,結晶の反磁性,氷河の研究でも知られる.T.H. Huxleyらとともに科学知識の普及に尽力した.“アルプス紀行”の著者でもある.

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百科事典マイペディア 「チンダル」の意味・わかりやすい解説

チンダル

ティンダル

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「チンダル」の意味・わかりやすい解説

チンダル

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