ティタノサウルス(読み)てぃたのさうるす(英語表記)titanosaur

翻訳|titanosaur

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ティタノサウルス
てぃたのさうるす
titanosaur
[学]Titanosaurus indicus

竜盤目竜脚形類(亜目)竜脚類(下目)ティタノサウルス形類Titanosauriformesティタノサウルス類Titanosauriaに属する恐竜。ティタノサウルスを含むティタノサウルス類は草食恐竜で、白亜紀中ごろ、約1億3000万年~9000万年前以降にゴンドワナ大陸(現在の南アメリカ、アフリカ、インド、南極、オーストラリアなど)で繁栄し、白亜紀後期の約7060万年~6550万年前にはローラシア大陸(現在の北アメリカ、ヨーロッパ、アジアなど)へも進出した。竜脚類としては、全長約7メートルしかない小形のサルタサウルスSaltasaurusもあれば、全長約30メートルある大形のアルゼンチノサウルスArgentinosaurusまで大小さまざまな属を含むティタノサウルス類であるが、1体分まとまった発見は少なく、完全な頭骨も知られていない。しかし、竜脚類のなかではジュラ紀後期の約1億6120万年~1億4550万年前から白亜紀末の約7060万年~6550万年前まで残った最長存続期間を誇るので、今後の研究による進展が望まれる。断片的なあごの化石から、歯は細い釘(くぎ)状であったとされ、ディプロドクス型の頭部に復原されているが、これは異なった系統に同様な特徴が独立に現れた収斂(しゅうれん)進化と考えられている。頸椎(けいつい)や胴椎の棘(きょく)突起は2分岐していない。胴椎のうち後ろから2番目のものも仙椎化しているので、仙椎は合計6個である。ほかの竜脚類と明らかに違う点は尾椎にあって、椎体が前凹後凸の形で関節している。また体表は骨質のプレートなどで武装されていた。このように、独特な尾椎の連結法と仙椎数や体表などがティタノサウルス類を特徴づけている。骨格の特徴はケティオサウルスCetiosaurusに似ているほか、骨盤が広がり、胴体の幅も広い。ティタノサウルス属としては2種が知られており、インドの白亜紀末の地層から発見されている。ティタノサウルス類の最古の属は、東アフリカではタンザニアのジュラ紀後期の地層から産出したヤーネンシアJanenschiaが知られ、次にアフリカ南部ではマラウイの白亜紀前期、約1億2500万年~1億1200万年前の地層から産出したマラウイサウルスMalawisaurusがいるので、同科はアフリカ起源と考えられる。その後ゴンドワナ大陸、とくに南アメリカなどで繁栄し、さらに東南アジアやヨーロッパ、アメリカ西部に分布を広げた。白亜紀前期にはイギリス、タイ、ラオス、中国、オーストラリアのほか、アジアの東縁である日本の三重県鳥羽(とば)市にまできており、松尾層群の1億4000万年前の地層から発掘された尾椎骨など12個の骨はティタノサウルス類(ティタノサウルス上科)と判明した。[小畠郁生]

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