テープ
〘名〙 (tape) 一般に幅が狭くて長く、
帯状になっているものの
総称。材料、用途は多岐にわたる。
(イ) 布、ゴム、ビニール、金属、
紙製などで、
電線に巻いて
絶縁に用いたり、箱や袋の口に封をしたり、破れめの補強に用いたりするもの。〔改訂増補や、此は便利だ(1918)〕
※
断水の日(1922)〈
寺田寅彦〉「
銅線の接合した処はハンダ付けもしないでテープも巻かずに一寸ねぢり合せてあるのだが」
(ロ)
船旅で
出港の時に投げかわしたり、ステージの
歌手などに
聴衆が投げたりするもの。
※竹沢先生と云ふ人(1924‐25)〈
長与善郎〉竹沢先生の人生観「テープと云ふものを放り投げた」
(ハ) 距離競技の決勝点に張り渡し、補助的な決勝線として用いるもの。
※亜剌比亜人エルアフイ(
改作)(1957)〈犬養健〉一「
前方から突進して来たやうに見えた真白な決勝点のテープ」
(ニ) 紙またはプラスチック製で、表面に磁性物質を塗ってあり、録音・録画に用いられるもの。磁気テープ。
※新芸術の可能性と限界(1957)〈
滝口修造〉「具体音楽はテープ録音の技術を前提としてはじめて実現が考えられる」
(ホ) 紙製で、通信機・電子計算機の穿孔テープとして用いられるもの。
※新種族ノラ(1930)〈
吉行エイスケ〉断髪女を連れて航空港をご出発「お前のインスピレエションよりは、おれにはチッカー機から
あらはれるテープの
速力で判断した方が
正鵠を謬まらんよ」
(ヘ)
洋裁で用いる、
木綿などで幅を狭く織ったひも。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「テープ」の意味・読み・例文・類語
テープ(tape)
1 幅が狭く、長い帯状の布・紙など。「テープを巻く」「ビニールテープ」「粘着テープ」
2 競走で、決勝線に張り渡すひも。
3 出航時に船に投げ渡したり、ステージの歌手に投げたりする、紙製の長いひも。「人気歌手にテープが飛ぶ」
4 音声・画像などの信号を記録するのに用いる、表面に磁性物質を塗った帯状のもの。「ビデオテープ」「カセットテープ」
5 「テープレコーダー」の略。「テープを回す」
6 巻き尺。テープメジャー。
[類語]綱・縄・紐・荒縄・細引き・鎖・しめ縄・命綱・帆綱・ロープ・ザイル
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