トクサ

百科事典マイペディアの解説

トクサ

トクサ科の常緑シダ。本州中部以北の湿地にはえる。地下茎から多数出た濃緑色の地上茎は,枝がなく直立し,径約5mm,棒状で,高さ1m内外となり,3〜4cmごとに節がある。葉はごく小さく,節に輪生。夏,茎頂に長楕円形の胞子嚢穂をつける。茎はケイ酸を含み,表面には溝があって,ざらつくので,細工物などをみがくのに用いた。庭に植え観賞する。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トクサ
とくさ / 砥草・木賊
common scouring-rushshave-grass
[学]Equisetum hyemale L.

トクサ科の常緑性シダ。茎は円筒形で分枝せず、濃緑色で高さ約1メートルになる。胞子嚢穂(のうすい)を茎の先端につける。山間の谷川沿いにみられることが多く、湿地を好む。中部地方以北と北海道に産し、北へ行くほど一般的になる。中国北部、シベリア、ヨーロッパ、北アメリカなど、北半球の湿地帯に広く分布する。茎には多量の二酸化ケイ素を含むので堅く、木材や金属の研磨に用いる。中国では古くから薬用にされ、11世紀の本草(ほんぞう)書『嘉祐(かゆう)本草』には眼疾、止血などに効くとある。日本でも密蒙花(みつもうか)散、菊花(きくか)散などの漢方薬にトクサが使われる。アメリカのカスケード山地のインディアンは、煎汁(せんじゅう)で髪を洗ってシラミよけとし、地下茎の汁は眼病に効くとしている。近年トクサ類は舌癌(がん)や肝臓癌に有効だという報告もなされている。園芸用に庭に植えることも多い。[栗田子郎]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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